うちのばあちゃんの名前、『ようこ』です。 漢字で書くと「陽子」なんですが、75歳。 昨日、ばあちゃんとそのことを話してたんですよ。ばあちゃんの名前って、ばあちゃんらしくないよね、って。 「ばあちゃんの年代の人の名前って、『ヨネ』とか『フサ子』とか『トシ江』とか、そういうのが多そうじゃない?」って私が言うと 「そうやね。『マツ』とかね。私も小さいとき、ヨーコってずいぶんモダンな名前やねえと思いよったよ」と、ばあちゃん。 モダンな名前。笑 ひいばあちゃんの名前はハルエです。ひいばあちゃんのお母さん(ひいひいばあちゃん)の名前はミチだそうです。 「おみっちゃんってみんなから呼ばれよったよ。きれいな人やった」とばあちゃんが言ってました。 「ばあちゃんの弟も『ヒロシ』って名前やし、なんか、今風の名前ばっかりやね」って私が言うと 「『ヒロシ』は本当は『ヒロシ』じゃなくて、『ヒロユキ』やん。ヒロユキって呼ぶのがめんどくさかったけん、ずっとヒロシヒロシって呼びよっただけやん」ってばあちゃん。 ヒロシおじさんは本当はヒロユキだったんだって、はじめて知りました。10年前まではヒロシおじさんはヒロシおじさんじゃなく、私は『山のおじさん』って名前で呼んでました。山から来てたので。 なんか熊みたいですが。 ヒロシおじさん改め、ひろゆきおじさんはお隣の県の山奥に住んでました。いや、本当は山奥かどうか知らないけど、とにかく、田舎に住んでたの。 ひろゆきおじさんちの近所にはキレイな川があって、そのイメージから。ひろゆきおじさんはもう亡くなって2年くらい経ちます。 そう言えば、うちのばあちゃんは天然なんです。 ひろゆきおじさんの葬式の日に 「ヒロシ、私はまだ逝かれんよ。迎えにきたらいかんよ。 もういっとき待っとって」 って、何回も言ってきたとか言ってました。 ヒロシが迎えにきたらどうしようって心配してました。 ちなみに、私が小さい頃、ばあちゃんは「小さいばあちゃん」と呼んでました。「小さいばあちゃん」がいるからには、「大きいばあちゃん」もいました。 ひいばあちゃんが「おおきいばあちゃん」 二人とも長い名前。 私が小さい頃、ばあちゃんに 「ねえ、小さいばあちゃんのが大きいのに、なんで小さいばあちゃん?」 って聞いた覚えがあります。何度聞いても納得できず、思い出すたびに聞いてた気がする。 懐かしい。 最近、ばあちゃんと話すのが楽しい。
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