どうも。 事務所が移転してからはや2週間、毎日車で通っている職場までの道路沿いに建つ中華料理屋が気になって仕方がない管理人です。
見た目はただのラーメン屋。 しかし1階から2階にかけて、30メートル先からでも見えそうな、超特大ポイントで堂々と店の名前を書き連ねた縦書きの漢字。 気が触れるような真っ赤なアーケードに白黒で描かれた、中途半端に写実的なコックの顔。 コックの顔は、無表情なのか笑っているのか微妙。 しかもこれも中途半端にくっきりと陰翳が描かれて、夜、子供が見たら泣きそう。 しかも、何故か親指立てているのがチャームポイント。
店から半径5メートル四方、何もかもからアジア特有の胡散臭さが漂っています。
あの押し出しの強さとプリミティブな色彩センスは、アースカラーを愛する日本人には絶対に真似できません。 そして、こんな真のアジア臭を持つ店が横文字などを名乗るはずもなく、『眠眠』でも『来来軒』でもない。
『○○美食楼』。
聞きましたか奥さん、美食ですよ!?美食!! 私、2○年生きてきて、かつてその言葉を聞いたのは海原雄山からだけだったように思いますが、最近、それ以外の人間から初めて聞きましたよ!!しかも、自分の住む現実世界で!! ああ、あの白黒コックよ! 自らの出すものを美食とまで言うからには、一体どんな美味を出すっていうのか!?まさか「餃子定食(お新香付き)」とか、そんじょそこらのラーメン屋と同じもんを出して許されるとか思っちゃおらんだろう!?
「へへん、うちの美食をそこいらの店のもんと一緒にしないで欲しいアルねー」
とか、その立てた親指で鼻の下をぴっと弾きながら思っていなければ、自らの店で海原先生と同じ言葉を吐くほどの気概は生まれて来んだろう!そう、客が一歩足を踏み入れたら、そこはもう美食を極めたアジアの食卓でなければならんのだ!! 春巻は最初から皿に盛らず、長いのを鋏で切って出しますか!? ランチ定食に、サルの脳みそとか出したりとかしますか!? デザートは、杏仁豆腐でなくてチータンカオ(漢字忘れた)ですか!?
「何名様ですか?」
とか店が聞いたら、客は粋がって二本指立てて、
「りょーんわい(二人です)」
とか言わなきゃバカにされますか!? 客が日本人と見ると、「ヤップンレンに中国茶の味はわからねえよ」とばかりにジャスミン茶出しますか!? ああ、外から見ただけで、こんなに妄想を膨らまさせる店って初めてだ!! 実際行って食ってみて大した事なかったら、これほど許せそうにない店も初めてだ!!
・・・・・・・・・職場から2駅分ぐらい歩くような距離になければ、昼休み潰してでもいっぺん行くのだが。 夏にまた職場の移転が決定してるようなので、その前に一度でいいから行きたいもんです。 いや、その時には管理人、たぶん会社そのものを辞めると思いますが。
・・・・・・・・・まあ、去年から、年齢的にも環境的にも色々と潮時を感じていましたし、長い目で見て考えたら、今の仕事を続けて歳を食っていく気には、やはりなれませんのでね。 しかも、移転したら6時前に起きて1時間半以上の電車通勤になりますんで、その上仕事の内容もまた変わるとなれば、もうカンベンて感じで。 生活費の問題と、やはり人間ってもんは制約がないとダメダメになるので、今の職場を辞めても、仕事は早く見つけにゃいかんのですが。
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