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2005年03月28日(月) 金縛り。


息子の誕生日に買った「ピクミン2」 まだプレイ中である。

ゲーム内で する事は沢山ある。冒険、探索、下準備、おまけゲームもあるけれど
本編だけでもボリュームがあり、お腹一杯になる。

息子は向かって来る敵が怖い。タマコキンと言う 名前もアレだがその姿も、金魚に
2本の足が生えて口から砲弾を吐きながら歩き回っていると言う、もうあんまりな形状
敵が特に恐ろしいらしい。
フィールドに こいつが居ると息子が悲鳴をあげる。「タマコキンがいる〜っ!」
砲弾が破裂する微かな音を聞き分けるらしい。弱い動物って聴覚が発達するからなあ。

「こんな物は何でもないっ」 別に撃たれたって 痛いわけじゃなし。
だが息子は うんと弱い小さな生き物をやっつける事と、木に生っているを集める
事しか出来ない。
それはそれで良いのだが、宝物は人一倍 欲しいのだ。
自分でやれよっとも思う一方、ちょっとゲーム初心者の6歳には 難易度高めである事も
否めないので、息子が実を収穫し(下準備)私がそれを無造作に使いながら冒険する
と言う分業プレイをする事となった。
実際コントローラーを握ってのプレイは 目が疲れるだけではなく、あらゆる所に
緊張を強いる。見ているだけなら、まだ幾分ましであるので ほとんど私が
コントローラーを握っている。

とは言え疲れる。私自身はもっとのんびりプレイするゲームの方が 性に合っている様だ。
今日の夕刻、テレビを消した後 思わず椅子で うたた寝をしてしまった。

金縛りと言う物がある。これはかかり易い人はしょっちゅうかかり、経験の無い人は
全く経験の無いと言う物だ。私は実に良く、これにかかる。
息が苦しい時もあるが、ただ身体が動かないだけの時もある。一番良いのは そのまま
寝入ってしまう事だが、起きなければならない時に限って、この状態になる。

「お母さん、笑ってる」
息子の声が耳元で聞こえる。私は椅子で 金縛りにかかっていた。
どうした事か、自分の顔が思い切り 笑っているのが 自分で判る。
口まで全開だ。ニカ〜ッと言う顔のまま 止まっているのだ。楽しい夢を見ていたにしろ
何にしろ、その記憶はまるで無いのに、顔は激しく笑っている。
だけど起きられないのだ、声も出ない。顔は戻らない。それが金縛りの恐怖だ。
「夢を 見ているんだね。寝かしといて あげなさい」
家人の声が、これまた はっきりと聞こえる。
いや、ちょっと。助けて。夢は見てないんだって。金縛りなの、起こしてお願い。
「口開けて笑ってるね〜」 と息子。
誰かつつくとか何とかして。起こして〜っ!

どのくらい そうして笑って居たのだろう。私は 突然むっくりと 身体を起こした。
金縛りが解けたのだ。色んな意味で これほど辛い金縛りも久々だと思った。

息子は親が満面の笑顔が張り付いた様な顔のまま 眠っていた事に何の疑問も
気味悪さも感じていない様子で言った。
「『洞窟』に行こう!お母さん」
約束だからちょっとだけ行ったけど、いやもう勘弁。明日からはプレイ時間を減らす。
今度はどんな顔で金縛りにかかるかと思うと、怖いって言うか 起きてもしばらくは
口の端が痙攣してたし






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