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2004年12月08日(水) |
大河ドラマ『新選組!』。 |
NHK大河ドラマ。一番古い記憶にあるのは多分『風と雲と虹と』である。 物語自体まだ余り上手く把握出来ていないと言うか、親の隣りでぼんやりと見ていただけ。 それ故に加藤剛演じる平将門の最期が鮮烈に残った。それと音楽、でっかい墨字で役者名が 画面にバンと出る。何て格好良いんだろうと思った。 ドラマは昔から余り見ない。贔屓の役者さんが出る時だけチラッと見る程度だ。 但し大河ドラマは別。一時期までは毎年見てました。元々日本史音痴なのでどう演出を入れ られても「ふおおお〜」などと感心して見てしまう。上手く騙してくれた年のドラマがやっぱり 一番面白いのだ。それとやっぱり役者の魅力だ。
私が見た大河ドラマでベストを挙げるなら今の松本幸四郎、当時は市川染五郎の『黄金の日々』だろうか。とにかく演出が奇抜なら役者がきっちりと締める、役者が奇抜なら演出が締めるみたいな、そうした所が面白かった。 川谷拓三、根津甚八、鹿賀丈史、近藤正臣、濃すぎる面々である。幸四郎の一家では当時子供だった染五郎と親父さんの松本白鸚(当時の松本幸四郎)の3代で出演していたのだそうだ。私は子供時代の染五郎はちょっと憶えていないのだが。 ここの一族ってテレビ出るの好きなんだなあ。
いつの頃からか大河ドラマを見なくなった。面白く無くなったからと言う訳でも無いのだけれど 一度足が離れると元々日本史に興味が薄く、好きな時代や武将が居ないだけに中々戻っては 来づらいのだ。最近では『利家とまつ』は見れば良かったかなとちょっと後悔した。 男性陣に見たかった役者さんが居たもんで。
でもって今年は久々に大河ドラマを欠かさず見てました。『新選組!』である。 今年だけ見たと言う理由は単純で、三谷幸喜の脚本が好きなのだ。香取慎吾も 私は大柄で 見栄えのする男が好きなので、バラエティは殆んど見ないが、ドラマで「好演しているな」と勝手に 思った時は欠かさず見て来た。ベトナム人とか知的障害のある子とか、どこまで考えてやって いるのか判らないが時折妙な存在感が出るところが役者として見ている理由だ。 次回が最終回。面白い大河だったと思う。ただし 異色の大河だった。45分、毎度毎度オチの あるドラマみたいである。隊士がぼろぼろ死んで行くが、どの回もきちんと焦点を絞り描いているので『死』がだらっと流される事が無い。 陰惨な感じは無かったけれど、それこそ大河ドラマならこれで良いのでは無いだろうか。 小劇場系の役者さんが多かったと言う事でテレビで見慣れた顔は少ない。だが 死んだ隊士達は 死に際の演技を競い合うかの様な、或る種の華やかさでこちらを魅了した。 河合耆三郎の死の回の45分などは 一編のドラマとしての完成度も高いと思う。 『新選組』の存在自体、史実に証言、創作と入り混じって壮大なファンタジーと化しているのでは 無いかと言う感を受ける。大河ドラマでそれをやり、見た者を上手く騙してくれると言う意味では 悪くなかった今年の大河だった。(肝心の『最終回』はまだだが) 涙もろいもんで結構泣いちゃったんだよね、正直言って。
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