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「こんな朝早いゴルフは焼き鳥屋のゴルフとちゃうわ」
午前6時に起きた(私が起こした)夫が、しんどそうな顔で愚痴った。
今日のゴルフは、焼鳥屋の店主たちが主体のコンペだ。 幹事も焼き鳥屋。
ただし、この幹事は閉店作業を従業員に任せているから、 けっこう早く就寝できる。 でも、夫は閉店までしっかり店にいるので、寝るのが遅い。 昨夜は、午前3時に寝た模様。
人に恵まれ人を使うのが上手いと、楽できるんだな。 夫みたいに、何から何まで管理しないと気が済まない性格は、 損な場合がある。
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次女は、現在付き合っている彼氏と結婚する気満々。
「彼氏と結婚したら、共働きでローンで家を買って…」と 色々計画を立てているようだ。
しかし、次女の計画にかげりが見え始めた。
「なぁお母さん、うちと彼氏って結婚してもうまくいかないかも」
価値観が違うそうだ。
二人で話していても、ことごとく考え方が異なるそうだ。 そして、長いこと話し合っても、お互いに妥協しない。 お互いに考え方に寄り添おうとしないのだ。
「こんなんじゃ、結婚してもうまくいかないと思う」 次女は、悩んでいる。
「彼氏は、私の考えていることが理解できないって。何かあった 時に、私がどう考えるか予想できないって」
うぅ〜ん、ま、そんなもんじゃないの?
うちの三人娘たちだって、同じ母親から産まれて育てられて、 同じ家で同じ物を食べて大きくなったけど、感心するくらい 三人の性格が異なる。
違う環境で育った、それも違う性の人間が、同じ価値観の はずがない。
価値観が違っても結婚していいんじゃないの〜?
「じゃあさ、話し合っても二人の考えが一致しない時はどうするの?」
彼氏が考えを言うでしょ? 次女が反論するでしょ? そうしたら、また彼氏が反論するでしょ?
その時、次女は「うんそうだね」と答えて話を終えるんだよ。
「え〜、それでおしまい?」 次女は、不満そうだ。
そうだ、それだけだ。
それ以上話しても、どうしょうもないもん。 お互いの考え方がわかったら、それでいいじゃない。
今朝、お葬式をブチってゴルフへ行った夫。 亡くなった人への義理より、浮き世の義理と自分の趣味を大切に 思って、お葬式を欠席。 それは夫のルール。
私は、ゴルフを断ってお葬式に出るべきだと思った。 これは私のルール。
私のルールは私の中のものだ。 夫に強要はできない。 夫も、妻のルールと自分のルールが異なっているのは知っている。 知っていても、妻のルール通りには行動したくない。
それでいいのだ。 ここでゴリ押ししたら、夫婦破綻だ。
次女と彼氏、よく意見が食い違ってるらしい。
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