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■ ばあちゃんの冒険
バアチャンが小平にきて初めての土曜日 「おばあちゃんおはよう」 「あれ今日は会社お休みかい?」 「土曜日と日曜日はお休みなんですよ」 「今日は何日?」 「今日はね二十日」 「嫌だねぇ、歳を取ると今日が何日かも忘れてしまうんだよ」 そんなばあちゃん、朝食のめざしを頭からばりばり食らう。 カミサンがキムチを皿にに分ける。よしなさいよ、辛いよ・・・ 大丈夫大丈夫キムチが好きなんだから。 白菜喉に引っかかるよ・・・ 大丈夫大丈夫、食べられない物は口に入れないから。 しかし、元気だなぁ・・よく食うな・・小さいけれど背中も真っ直ぐだ・・手先もまだまだ器用だし・・でも結構我が侭だ・・
普通でも声のでかいカミサン、耳の遠いばあちゃんと話すときは更にでかくなる。二階でPCをやっているとでかい声がだんだんと近づいてきた。何?ばあちゃん?どうしたの?おんぶされたの?何?一人で上がっただと?偉いねばあちゃん! 二階の日差しは暖かい。そんな中、ばあちゃんは爪切り。年寄りにしてはきれいな足をしてるね。「何?お父さん、ばあちゃんの足を見てムラムラしたの?」「何を馬鹿なこと言ってるんですか」 そして耳掃除。 「痛くしたら嫌だよ。怒るよ。でも気持ちいいね。これでお爺さんとの話もよく聞こえるだねぇ」
「今日は暖かいから二階に居ますか?」 「ここは他人の家に居るみたいだから下に降りるよ」 じゃ、下に行きましょう。後ろ下がりで母さんはおしりを支えて、私は手を支えているから、ゆっくりゆっくり、一段ずつよく足元を見てね。 「怖いだでよ」 「大丈夫大丈夫ゆっくりね。しっかり手すりに掴まってね」 「怖いだでよぉ」 下に着くと「ほ〜、怖かった。命が縮まったでよぉ」
2004年11月20日(土)
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