今日、ボスとアキコは石けんに使う生乳をもらうために牛を 飼っているおじさんのところへ行って来たらしい。 牛の写真を撮らせてもらったらしいアキコは「牛がかわいい、 目がかわいい」としきりに牛を誉めていた。
ボクの散歩コースBにも牛がいたが、牛は驚くほど大きくて ときどき「ムゥー」と変な声を出す怖ろしい生き物である。 あんな大きい牛がかわいいとはアキコの趣味も変わっている。
アキコが無理矢理ボクに牛の写真を見せようとしたので、お 断りしようと思っていたのだが、アキコが「牛の目を見てみ ろ」とうるさいので、ちょっと見せてもらった。
牛の目は、大きくてまつげがふさふさ生えていて、外の景色 がそっくり映っていた。 悔しいが、確かにきれいな目をしているようである。 しかも、悔しいことにちょっと伏し目がちなところが謙虚で 何やら素敵である。
アキコの話によると2年後には牛の年が来るらしい。 アキコが牛を飼いたいと言い出したらどうしよう。
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