声優さんと映画とアニメと
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2005年01月31日(月) |
ビーストとゲドーズとフナの解剖 |
セイントビースト獣たちの宴を観た。 まあ、このイベントは直接観ていたのだけど、こうして改めて映像を見ると、あの時の興奮がよみがえってくる。 とはいえ、カメラワークと編集はいまいち。ネオロマ系より1ランク落ちるかな、前半は特に素人っぽい、役者(歌手)のどこを魅せたいのか、ぜんぜん掴みがない画像が適当に切り替わるのには、いささか・・・ でも、後半トリを任された森川さん、いきなり1番目のさびで歌詞間違えて(2番目のが出てきちゃった)一瞬(0.3秒ぐらい)凍結、でももう次の瞬間にはきっちり取り戻して歌い上げる森川さん、彼の心の動きが見える映像に、ちょっとこっちもはらはらどきどき、動揺した。 そうそう、前半のビニール素材風のロングコートと後半のトレンチ風コートが実は似て異なる物であることが判明。 後半のコートはぴっちり前のボタンを閉じてたから細く見えたのではなく、細身のデザインのミリタリーコートだった。生地の光沢も前半よりも一段とエナメル風。袖と二の腕のところに太い共布のバックルがあって、腰のベルト後ろでループさせて、かっこ良い着こなし、しかもマキシ丈。ほとんどロングワンピース状態で青い豪華な羽根も相まって、グラマラスでさえあった。 歌は前半の方ができが良くて、迫力が素晴らしい、後半は少し疲れが見える。最後のトークではちょっとふらついてるし・・・暑さで汗と一緒に髄液が出てる話はカットされてた気がする・・・ 特典の座談会は森川さん司会でみんなが一通り感想と懺悔を述べるという程度。よっちんが思い切り疲れてるのと、杉田君の壊れっぷりが面白い。鈴木達央君がステージでの突っ張りが抜けて、素直ないい子なのに感心した。このお兄ちゃんちょっと気に入ったかも知れない、今後を見守ってあげたい。 森川さんもビデオレターのコメントの雰囲気から観ても、気に入ってる気がする、ファミリー入りも近いのではないか・・・この子かな?森川さんのテッカマンブレード観て声優になりたいと思ったという事を森川さんに告白したという若手の子・・・違うのかな、でもB’sLOGのインタビューーでも名前が出てきたし、森川さんの記憶の上層に居る子であることには間違いない。ファミリーへの近道はホルメンだよ。
さて、このステージを観て、有ることを思いつき、オークションで仕入れたLDから東京での視聴用にDVDにダビングしてあった古いけど画質最高なお宝映像を2本確認。
1本目はサッカー青春アニメ「明日へフリーキック」のライブイベントである「今夜は絶対カーニバル」1991年の映像。 これこそがきっと本人にとっては黒歴史に違いない。ファンはこういう映像は大歓迎のありがとうございます状態だが。ファンとしての目玉はこのLDではけっして目玉でもなんでもなく、たぶんに付け足しに近い部分のゲドーズのライブステージ。高木渉、岩永哲也(漢字あやしい)森川智之の3人がジャニーズばりの振り付けで歌い踊る。ってか、歌は振りに手一杯で、全然歌えてない。(かろうじて森川さんが少し歌えてるけど) この3人はこの日の衣装を買いに行こうと新宿で待ち合わせて、まず高木さんの大遅刻でけんかして、衣装でもめてけんかして、その後すぐに解散したとか・・・どこかに書いてあった気がする。今では笑い話、当時は結構バシバシやってたのでしょう(笑) とにかく、もう、信じられないくらいに若い森川と高木(誰コレ?)渉には、ぶっ飛ぶ。森川さんは細いし動きがシャープで鋭い。実年齢よりかなり若く見える。踊りも半端じゃなくて、振り付けは素人っぽい(みんなで考えた風)だが、彼だけが他の二人よりも、一つ一つの動きに切れがある、ぴしっと決まる、さすが体育会系、踊りも半端じゃない身のこなしである。文句なくかっこいいんだけど・・・どうも顔がナンチャンをハンサムにした感じ。今を知ってるだけに、かわいいとしか思えない。ブレード主演前夜でまだ名もなくひな鳥のような3人だが、眼にガッツがあって、良いね。 その点、この3人から頭ひとつ抜け出してソロを歌う子安武人。歯並び悪いのね〜でもって衣装がださいし振り付けがまったく慣れて無くて、観ていてはらはら、でも表情がまじめで誠実そう。何より歌声はいいね〜この人ほんと良い声してる。このイベントの主役は草尾さん、そして山寺さん。 そう、山寺宏一が格好良く歌ってるんだよね・・・この頃は彼もすさまじく細いし、なんだか普通に決まってる。この人、こんなに歌うまいなんて知らなかった、今の仕事はもったいない、ネオロマで歌ってほしいよ・・・朝のワイドショーの司会なんて、知名度あがるけど、山ちゃんの才能を無駄に消費してる気がする、もっともっとお芝居や歌を聴かせてほしい。それだけの逸材なのに・・・ちなみに、えええええって感じで山口カッペイ(勝平)さんが、え?どこ?ってぐらいハンサムボーイで、松本保典さんも、あらま〜ってぐらに若い。最後の方で、子安&森川で肩を組んだりしていて、ブレードより前から仲良しだったのが判る。
2枚目が同じくLDで手に入れた「ボイスアクター30」 30人の声優さんの素顔をクローズアップした1995年(収録1994年末)のバラエティー物。森川さんが、自分のお気に入りの猫の置物を沢山持ってきて、うんちくを述べるのが5分ぐらいあって、しゃべり方はパスコレに近い声のトーン。このときはまだボケが板についてないので、結構シャープでぴりっとした話し方。若いときの方が怖かったというのを裏付けるものがある。このトークの後に森川・林原・緑川・ともう一人女性声優さん(資料がないので名前失念)の座談会のようなものが5〜10分ぐらいあって、森川さんが学校のフナの解剖の授業で黄色い卵をその場で生で思わず口に入れて食べてしまい、クラスの女の子に1年ぐらい口もきいてもらえないくらい嫌われたという談義を、笑い話(こうして文章にして書くと笑いどころがないな・・・)として披露。ほとんど座談会というよりこの解剖話がメインになってしまった。緑川さん今よりもおとなしくてクール。林原さんは今とほとんど変わらない雰囲気だが、森川さんはそれこそ、金髪豹変前夜で、まだ濃い茶髪、歌舞伎町風派手なチンピラセータ、ロックミュージシャンが中に隠れてま〜す、という雰囲気ありあり青年。 座談会での雰囲気は、結構素に近い感じで、森川さんはいきなり最初に林原さんを何の気なくいじめるあたりに、二人の息のあったところを垣間みせてくれる。しゃべりも表情も今と大きくは変わらないが、今の方がだいぶ動きもしゃべり方もまったりしていて、金髪で外観が派手になった分、今の方が人間が丸くなった。経験によって人間の懐の部分が成長し、今のほんわりとした余裕のようなオーラが、とげとげ森川君を包んだのかな・・・と感慨ひとしお。
セイントのトーク編のビデオメッセージや座談会での兄貴な物腰を観ながら、鈴木達央君に若き日の森川さんの残像がちらつくことに気がついた。でも、ぎらぎら感が足りないよ鈴木君、このままじゃ森川という役者を一生越えられない、もっともっとぎらぎらハングリーさがほしい。 やっぱり、何者かになってやろうという青年の目つきは、鋭くて魅力的だと、ゲドーズで歌う森川さんを観て思った。
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