第四話にして5分延長ってきっとすごいことよね。
でもそれでも毎回毎回本当に短く感じる内容の濃さです。
☆今日の咲ちゃん(勝手に咲ちゃんのらぶりーさを列挙)
・川越に同行できるのは自分しかいない理由を述べ、
あとで別室でひとり「ちゃんと言えた」とホッとする咲ちゃん
・荷物背負って徒歩の道のりでも全然疲れない強靭な体力の咲ちゃん
(仁先生は咲ちゃんをいたわって声をかけているようようだが
実は自分が置いていかれている状況をよーくわかっている)
・血液型の判別方法を理路整然と解説し、遠心分離機の使い方には
「とにかく回します」と、力いっぱいすごいスピードで回してみせる咲ちゃん
・屏風を挟んでの仁先生とのピロートーク。
「この屏風の向こうは百数十年後なのでございますね。」「そうなりますね。」がせつない。
・「意地を張るとろくなことはございません」「でも人として張らねばならぬ意地でした」と
語る咲ちゃん。奥方もそんな咲ちゃんに負けぬ意地っ張りゆえ、心が通じ合いましたな。
☆今日の仁先生
・先生さえイヤでなければ一緒の部屋でかまわない、と咲ちゃんに言われ
「咲さんそれはいけません。もちろんイヤではないけど(デレッ)・・・(キリッ)咲さんさえイヤじゃなければ」と、
うかつにも喜びを表してしまいつつのジェントルマンな仁先生
・一回目の「面を上げよ」で顔を上げてはいけないことをちゃんと学んだ仁先生
・奥方にオギノ式の説明をこっそりしていた、という咲ちゃんに「いつの間に・・・」と
感心する仁先生。っつーかそんなことまで咲ちゃんにいつの間に教えていたのだ仁先生。
・自分は振られたと思って咲ちゃんに「自分に気兼ねせずにいいご縁があったら結婚してください」と、
心遣いをしたつもりなのに「先生にだけはおっしゃってほしくない」と怒られて、さっぱり訳がわからない
相変わらず単純一直線でらぶりーな仁先生。
今回、仁先生をめぐるメインなお話は「血筋」の問題。
輸血の説明を受けて、奥方が「血を抜かれるというのは、皆にとっては大そう怖ろしいことであろう。」
と思うのも、輸血への協力を求められた血縁者が「血を混ぜるなどおぞましい、汚らわしい」と
叫ぶのも、もっともでございましょう。
考えてみると、自分が受け継いだ「血」を持つ人の数は、祖先を遡るだけ倍々に増えてゆき、
子孫がふえるだけ広がってゆき、輸血しなくたって限りなく混ざり合っていくわけですが、
それでも「血筋」には特別な価値や力があると(古い時代には特に)思われていたわけで。
実際に、「血液」に生理学的な役割以上にどういう力があるのかはわからないけれど、
何かあるのではないか、と、ロマンチストじゃなくても思ったりいたしますね。
キキ(@魔女の宅急便)だって「血で飛ぶんだ」って言ってたではありませんか。
仁先生側のテーマは、仁先生自身の存在にも関連しての、この「血筋」だったわけですが、
一方、その活躍が佳境に入った龍馬さんの方は、「日本をひとつにまとめる」ために
仁先生の考え方や行動から学んだ方法を駆使してがんばっておられます。
このあたりの、龍馬さんを通して描かれる「仁先生が歴史へ及ぼす影響」の描き方は見事です。
弱いものは、強いものにすがりたくても自分からは言い出せない。
強い者の方から、自分の手をとってくれるよう願い出ることで、
弱いものはその手に心おきなくすがることができる。
そんな仁先生のやり方が、龍馬さんや西郷にも伝わり、日本をかえてゆく。
奥方への輸血を申し出たおばば様の態度もそうでした。
子をもうけるというおなごの戦に「どうか助太刀させてくださいませ」と、頭を下げるおばば様。
美しいですね。
助けるという行為は、どうしたって上から下に手を差し伸べる感じになるけれど、
そんなんじゃない、もっと大きく包み、双方から手をとり合うようなやり方がある。
もちろん、弱い立場ではあっても「助けさせて欲しい」と思わせる何かを持っていなければいけない
わけですけれど、それはちゃんとしていたらちゃんと備わっているものだと思うし。
来週も必要とあらば、5分どころかもっと延長でもかまわなくてよー。
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