連休も半ばにさしかかりました。
ですが今年も家族でお出かけの予定はないので(夫は明日から中国へ出張)、
ドラマや映画など観て、夏物と冬物の入れ替えなどして終わる予定です。
「JIN」第三話
真摯で親身な医療行為で、人々の信頼を得て味方を増やしてゆくのが仁先生。
今回も牢名主の危機を救うことで道が開けるに違いない、と思ったらやっぱりその通りでしたね。
しかし仁先生のいつもながらのぽわわ〜んっぷりには癒されます。
江戸時代の牢内のおきてなんて知るわけないとはいえ、あの空気の中でアホ正直に
みんなのためを思ったお願いを牢名主に申し出るとは、まさに自分から火の中に飛び込む虫。
でもそのまっすぐさが結局は牢内での革命を生み、自分を2度も殺そうとした人間の命を
何の躊躇もなく助けることで「仏さまじゃぁぁぁ〜」という最高の信頼を勝ち得る。
現実はそう上手くはいかないけど、仁先生はどんな困難にあってもちゃんと切り抜けて
くれることで、観ている者はとても勇気づけられるのだから、これでよいのです。
仁先生をどうにか助けようと、仁友堂のみなさんはもちろん、龍馬さんも野風も咲も、
それぞれのやり方で必死にがんばっておられましたが、
誰よりも「我が身を省みず」な行動に出たのはやはり野風と咲。
実際に仁先生の釈放に一番効果的だったのは、毒の出所を探し出すことだっただろうけれど、
せっかく自由になった身を再び売り飛ばしてまでお金を工面しようとした野風姐さんと、
仁先生の辛さを思えば自分だって横になるわけにはいかない、と、がんばり続ける
咲ちゃんの行動には、変わることのない深い愛情と潔さが感じられます。
野風姐さんにいたっては、フランス人富豪ルローさんといきなり一緒(愛人?)になっちゃったりしてるのに、
そんな自分の行動を相手に絶対に負担に思わせず、負担どころか相手の気持ちを軽くして次の一歩を
踏み出すきっかけにすらさせようという、徹底的にスキのない演技派。
「自分はおなごの幸せは全部手に入れるつもりだから、先生と咲さまも自分の幸せを手に入れて欲しい」なんて、
あんな微笑とはんなりした口調で言われたら、もうお見事としか。
ま、ぽわわ〜んな仁先生がそれを真に受けて咲ちゃんにプロポーズしちゃうのは当然としても、
人の気持ちを深くくみ取ることができる咲ちゃんの行動はそんな短絡的ではない。
(いや仁先生が短絡的だというわけではないのだが。)
仁先生からのプロポーズは最高に嬉しくて幸せだったろうに、
仁先生の未来を考え、自分の将来の夢や願いを考え、そして何より
「自分だけが幸せになるわけにはいかない」という、そこまで自分に厳しくしなくていいんだよ咲ちゃん!! な、
咲ちゃんは、これからもずっと仁先生の弟子でいることを選ぶ。
仁先生もいい人すぎるが、咲ちゃんもいい子すぎる。せつないですねぇ。
タイトルの「さらば愛しき人」は、野風から仁への決別、仁から未来のみきへの決別、
そばにいても弟子のままでいると決めた咲から仁先生への決別、三者三様の別れということでしょうか。
せつないと言えば今回も野風姐さんの歯牙にもかけてもらえなかった龍馬さん。
「流龍(ながれりゅう)」が龍馬さんじゃなくてフランス人富豪の「ルローさん」て。
オチの前振りだけに使われてしまった天下の龍馬さんなのでした。
|