2011年04月29日(金) |
ロイヤルウェディング鑑賞 |
NHK-BSで生中継しているのを、なんとなく見始めたら最後まで見てしまいまして。
いやー、面白かった。
こういう時に凝縮されてその凄さを発揮するのですよね。文化とか歴史って。
ウェストミンスター寺院はその他の有名な寺院や教会と同じく、
そびえ立つ姿は外から見ても凄まじい威圧感があり、ヨーロッパにおけるキリスト教の圧倒的な権威を
如実に表すものですが、内部の装飾の凄さはそれ以上ですね。
もう何十年も前に一度だけ立ち寄ったことがありますが、内部の装飾の凄さがちょっとコワかったもの。
この寺院だけじゃないけど、壁も天井もびっしりと彫刻や絵画で埋め尽くし、いたるところに彫像があり、
金色に輝く装飾品をこれでもかと並べ、窓もすべてステンドグラスで色の洪水で、
かと思えばあっちにもこっちにも、立っている足の下にも、聖人のお墓があったりするし。
キリスト教の権威、教会の長である王室の権威は、これほどの装飾をもってしても
表現し足りないということなのかもしれないけど、ともかくこれが英国国教会がしっかり守り
受け継いできた歴史と伝統なので、ちょっとコワくはあっても大変興味深く拝見しましてよ。
結婚式では、歌や楽器の演奏がとても多く、最高のコンサートを聴いているようでした。
聖歌隊のボーイソプラノは素晴らしかったー。天使の歌声とはまさにこのことだ。
白いローブをまとった聖歌隊はウエストミンスター寺院付きなのでしょうか。
その聖歌隊と一緒に歌っていた、衣装の違う少年達はどこの所属なのだろう。
白人の少年たちの可愛さは本当にズルいと思います!
関係者すべての正装もそれぞれとても個性的で華やかな色合いで、目を奪われてばかり。
聖職者の荘厳な正装はもちろん、王室をはじめ軍関係者の軍服もすごく明るい色合いでカッコよかったー。
なんたって新郎のウィリアム王子の真紅の軍服ですよ。
日本人の感覚では真紅の衣装の新郎ってそれは芸人さんですか(失礼)みたいに思ってしまうけど。
最初にこの姿で登場なさったとき、式までには別の色に着替えるのかと思ったさ。
でも、見慣れれば大変にお似合い。長身で足も長いしね。
85歳のエリザベス女王もとてもお元気そうでしたが、
90歳のエジンバラ公も、とてもそんなお年とは思えないほどカッコいい軍服姿で、
姿勢も足取りも実にしっかりなさっていたことにビックリ。
制服を正装にできる職業っていいなー。たいていの制服はきちっと着こなせば絶対カッコいいのだ。
そして人間のみならず、近衛騎兵隊が操る馬たちの美しさといったら!
馬車を引く白馬。随行する黒い馬たち。
英国王室には、あんなつやつやと濡れたように美しい黒い毛並みの馬たちが、あんなにいるのですね!
その馬たちが行く寺院からバッキンガム宮殿までの、ロンドンの街並みも美しい。
馬車の御者の制服も、赤やゴールドの縞模様で、とにかくどの制服も華やか。
ケイト妃のウェディングドレスは、すっきりとしたシルエットと純白のレース生地で、
シンプルでしたが、小ぶりの上品なティアラとも良く合っていて本当にキレイでした。
むしろ、まわりがあれだけ色の洪水だったので、シンプルな美しさがかえって魅力的でしたことよ。
和んだー。
目にも耳にも、実に上質な文化を堪能したひとときでした。
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