2011年04月14日(木) |
まだタイトルのない歌 |
録音したましゃの24時間ラジオをぼちぼち聞いているのですが、
ましゃが尊敬してやまないSIONさんの曲が素晴らしかったのでちょっとご紹介。
SIONさんは、震災直後に必要なものは歌じゃないだろ、水だろ食糧だろミルクだろ、と、
歌を作って歌うのを仕事とする者としての無力感を激しく感じたそうです。
ですが、震災で奥さんを亡くされて瓦礫の中で途方にくれているひとりの男性の姿をTVで見て、
その、自分よりちょっと年上くらいの男性の姿が頭から離れないので、
自分の勝手な思い込みだけどこの歌を書いたということです。(このTVはたまたまわたしも観た。やりきれなかった。)
まだタイトルも決めておらず、レコーディング自体もキッチン・レコーディングということで、
バックにはギター一本の音色しかありませんが、素晴らしかった。
本来は歌詞をまるごと載せてはいけないのだが、どうしてもご紹介したく。
それでも それでも
ずっと待ちわびた 陽だまりに 手をかざして
閉じたまぶたで つかの間の 春をさわる
あの日さえ なくなるのなら もう
何だってやるのに 何だって
ほとんど もう ほとんど 全部
かっさらっていってまった
待ちわびた 陽だまりに 手をかざして
閉じたまぶたは おまえの 顔をさがす
悪夢の 次の 絶望は
もう 希望の光さえ はぎとった
それでも また 生きるのは
正直 わからなくなった でも
おまえに おまえに 見せなきゃな
立ち上がる このオレを 見せなきゃな
おまえが愛した男は 強いんだと
おまえが愛した男は つぶれないんだと
おまえが愛した男は この瓦礫にきっと
また必ず 必ず あかりを灯すんだと
あの日さえ、は もうやめにする だから
そばで見ててくれ いいよな
メロディもとても穏やかで優しく、歌い方もとても淡々としているのだけど、
強く激しい願いや祈りが、心の底からほとばしっているような歌でした。
何かコトが起きた時、精神的に折れやすいのはやはり男の方ですからね。
がんばれおとこーーー! ふんばれおとこーーー!
女は強いのよ。大丈夫なのよ。
こんな激しくも優しい歌を歌われるSIONさん、正直ビジュアルはわたくしちょっと苦手で、
声もハスキーすぎて何言ってるのかよく聞き取れないことも多かったりして、
しかも龍馬さんを切ったひとりだし(それは役柄)、っつーかましゃがラジオにゲストに呼ばなければ
まったく存知あげなかった方ではあるのですが、この歌には本当に泣かされてしまいました。
ましゃが「SIONさんは自己満足的な歌を作る人ではないので」と言っていたとおり、
すばらしい応援歌でした。
こんなステキな歌も披露しつつ、トークとなったら、
SION「『福山オマエ明日まで一睡もせんのか』と聞いたら、
『僕は一晩ぐらい寝なくても大丈夫です。家に帰ればベッドもあるしシャワーもあるし。』って言うんだよ。
福山かっこいいな。ちゅーしてやろうか? ちゅー。」
福山「いやいやいや。そんなこと言ってSIONさんいっつもしてくれませんから。」
荘口「なんか話がおかしな方に行ってますよ!」
いい歌作るのに、見事にヘンなおじさんたちで、なんてラブリーなんでしょ。
|