| 2011年02月25日(金) |
のこり1130ページ |
春一番ですかー。
暖かくなるのはいいけど、埃っぽいなまぬるい風というのは、やっぱりイヤですな。
さて、今一番楽しいのが読書中の「ハリー・ポッター」(携帯版)シリーズ。
ようやく最終章「ハリー・ポッターと死の秘宝」にたどり着きまして(まだビニールがかかっているが)、
これを読みきってしまうのが本当に楽しみでもありすごく寂しくもあり。
おもしろいんだものー。(今さらだけど)
読みすぎて目の奥が痛くなる前にやめねば、と思うのだけど、「痛いー、やばいー」となってから
無理やり休憩に入る日々。
これがあまりに面白すぎて、それに対して今期のドラマが全般的に面白く無さ過ぎて、
ドラマの感想を書く気になれませんことよ。(「デカワンコ」だけは大好き!)
魅力的で個性的な登場人物(&生物&生きてないけどいる存在)の数々、
ファンタジーとは思えないほど緻密に作りこまれた世界観、
壮大で深遠な多くの謎と、その絶妙なちりばめ方。
残酷で醜悪で卑怯きわまりないこともいっぱいだが、それをしのぐほどの
美しく雄雄しく面白おかしいこともいっぱい。
少年少女たちの会話がとても洒脱で粋で、比喩や皮肉もなんとも見事で、
国民性や時代の違いももちろんあるだろうけど、自分が十代半ばにこんな風な会話は
絶対できなかったな、なんて思ったり。(今でもできないけど)
ハリー・ポッターに限らず、(特に海外の)児童文学を読むたび思うのは、
児童文学って、親からの虐待、子ども同士のいじめ、横暴な教師、など無しには
ほぼ成立しないみたいだ、ということ。これらが出てこない話はめったにないですもの。
この3本柱の他に、さらにその物語固有のプラスアルファな困難が付いてようやく完成、みたいな。
自殺大国ニッポンの国民としては、こういう設定でも主人公が「自殺」を選ばないストーリー展開が
本当に素晴らしいと思います。ハリーなんて両親を殺され、預けられた家では虐待され、魔法学校の
アホな学友にも虐められ、横暴な教師にも虐待され、さらに最凶の魔法使いから命を狙われ、
なんて状況なのに、絶対「もう死んだ方がまし」とか思わないからね。
命を落さなきゃならないのは、闘って自分が負けた時か、人を助けるためにどうしても必要なときだけ。
ま、主人公が自殺しちゃったら全くお話が進まないわけですが、
ここまで過酷な状況にありながら「もう死んじゃお」って思わないんだ、なんて思う自分は、
今の自殺多発社会にじゅーぶん毒されているな、と思います。
どこまでも「どうしたらこの状況を切り抜けられるか」に取り組み続けるのが
人間の普通で自然な姿なのだろうけど。
しかしその普通で自然なのが、なぜかとってもむずかしい。
さー、読むぞー。
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