せらび
c'est la vie
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みぃ


2005年09月14日(水) 純粋なる今日の日記

結局夕べは余り寝ないうちに朝が来た。

ばたばたと支度をして矯正歯科の予約に出掛けたのは良いのだが、そういう急いでいる時に限って電車が途中で止まってしまう。車掌が言うには、トンネルの信号機が故障したので路線変更をするから、一寸待つそうである。お陰で遠回りになってしまって、予約に二十分程遅れる。

行ったら行ったで、今度は窓口の秘書らがなにやら作戦会議を始めてしまって、受付用紙に記入して待っているワタシの事を一向に呼びやしない。これで更に二十分程待たされる。しかしこれで言い訳が出来たので、ワタシの遅刻の所為だけでは無いという事で気持ちに余裕が出来る。

ところがそうにんまりした直後に、これまで数週間の間に取り替えた古い矯正器具の二セットを持って出るのをすっかり忘れた事に気づいて、俄かに慌てる。やはりここのところばたばたしているからいけないのだ、と暫し反省する。

漸く呼ばれて、新しいセットを痛い思いをしながら装着し、更に新たな二セットを貰って、所要時間は約五分で今日の予約は終了である。待つ方が長いのは困り物である。などと遅刻者の分際で文句を垂れる。



そういう訳で眠たい目を擦りながら、オフィスへ向かう。一旦荷物を置いてから、昼飯を買いに外へ出る。今日の飯は鶏肉にサランチョロ(またの名をコリアンダー、パクチー、シャンツァイ)の効いたパニーニと大きなカップに入れたコーヒーである。

この近所の茶店で売っているパニーニは中に入っている具が細かいので、矯正中につき「隙っ歯」であり、更に動かし中につき一寸痛い歯でもって無理矢理硬いものを喰い千切るのが困難なワタシがついつい選んでしまう、「食べ易い飯」のひとつである。

店の親父がここで喰うのか持ち帰るのかと聞くので、持ち帰りにしてくれろと言ったら、何故だ?と真顔で冗談を言う。仕事が沢山あるから、と言うと、働き過ぎだ、ここで喰えと言う。この親父は笑顔を見せずにそういう事を言うので、それが親父なりの社交辞令であろうと受け取って、余り気にせずさっさとオフィスへ戻る。

食べながら伝達その他の業務に勤しむ。夕べクレームを付けて来た同僚は、ワタシが夜なべして書いた解説文を読んで漸く合点が行ったらしく、今日は全く問題無しと言って来たので、一安心する。更に別の同僚も交えて今後の講演会企画執行に関する相談を一頻りやって、大まかな予定が出揃ったので、それなりに安心する。

当初は企画不足かと焦っていたのだが、ここへ来て何故か見る見る増えて来た。特に十月に関しては、どういう訳か講演者側から依頼・打診があったりなど機会が向こうから「ネギ」を背負ってやって来たかの様な具合で、日程の調整に苦労するくらいである。

しかしそれに伴って自動的に増えるワタシの労働分担が超過勤務のまま終わらぬよう、何かしらの見合った報酬が与えられる事を切に希望する。その嫌な予感がじわりじわりと迫って来て、盛り沢山になりつつあるそれぞれの企画内容の検討をしつつも、これ以上増やしたく無いと密かに思う別の冷静な自分が居る。


夕方になってから、更に話を混乱するかの様に、同僚から更なる十月の企画の知らせが入って来て、ワタシは頭を抱える。折角一段落付いて本来業務に戻ろうと思った矢先に、これである。

また本来業務関連の伝達も入って来て、それによるとそちらの方でもなにやら手間の掛かる事をおっぱじめようとしている馬鹿奇特な同僚が居る模様で、というかそれはつまり例のワタシの腐れ縁若しくは悪霊男の事なのだが、何を血迷った事をしているのだろうと暫し呆れる。

見なかった振りをして、企画関係の作業に戻る。

しかしどうするのだ、これ。

ワタシの心は実は結構決まっていて、この作業は要するにワタシの片手間というかほんの「心付け」程度の報酬で持ってワタシの本来業務の合間に関わっているものなので、それに見合っただけの仕事をすれば良いのは一目瞭然である。

そこへ持って来て別の同僚が現在かなり手一杯なので、そうすると必然的にワタシのところに雑務が回って来てしまうのだが、これ以上は無理だと思う手前で止さないと自分の首を絞める結果になるので、その辺りの加減が肝心である。



などと思案しているうち、語学講座の時間が迫って来る。

これは週一回の授業なので、夏場の時のような「集中豪雨的」詰め込み式で無いからと高を括っていたのだが、しかし実際行ってみると、三時間次から次へと不慣れな言語で喋らされて行くのは同様に骨が折れる、という事が分かる。

既に高校や大学でその言語を習った経験者が大半らしく、つまりそれは会話が中心の事が多いので、人々は割合自由に簡単な受け答えが出来るようである。

ワタシは逆に読解を先にやった訳だが、つい二三ヶ月前にあれ程しんどい思いをして終了試験に合格した癖に、文法や動詞の変化などを殆ど忘れているあたりは、我ながら情けないと思う。しかし先生に言われるとああそう言われればそうだった、などと思い出すものも多いので、これはやはり辛抱強く続けて行くのが得策だろう。

言語学習のテープだとかCDだとかを買って毎日聞き流してみようか、と帰りしなふと思い付く。

これでまた、ワタシの生活は忙しくなる。時間の使い方を工夫しなくてはと思う。



道すがら、近所の中国ご飯を買って帰る。

海老の炒飯と鶏の衣を付けて揚げたのを買う。鶏は前菜的扱いの一品らしく何故か甘いソースが付いて来たのだが、そんなのはすっかり無視して、大蒜醤油を掛けて炒飯と共に食べる。炒飯が薄味なので、これは中々好都合である。

食べながら、女性が四人して主にセックスの話をしているテレビドラマを観る。再放送なので観覚えがあるから余り注意を払わず、届いた郵便物などに目を通しながら片耳と片目をテレビに向ける。

しかし、「男が過去の女暦が多くても誰も文句を言わないどころか却って尊敬したり(キス・セックスなどの)腕が良いなどと褒め称えたりするのに対して、女が過去の男暦が多いと淫乱とか売春婦とかあばずれなどと不名誉な事を言われる」と主人公が言うところに反応する。尤もである。解せない話である。


などと思案しているうち、ノルウェーの選挙では革新系が勝ったらしいと知る。とは言え世界的保守化の波を止める程の影響力は無さそうである。


それから、ワタシも飛行距離加算システムの会員になっているノースウェスト某航空会社がまた?倒産したらしいと知る。


方々慌しい一日なり。



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