せらび
c'est la vie
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みぃ


2004年11月21日(日) 寒くなったと思ったら意外と温い今日この頃、訴訟其の一、あとがき

訴訟其の一、あとがき。

ワタシはこのアパートに彼是一年程住んでいたのだが、そのうち由に半年強はこれまで述べたような状況で訴訟やその準備等に費やした。また住み初めの頃にも工事が遅れて住めない日々があったから、ここで心安らかに暮らしていたのは、実質何ヶ月も無い。

元々このアパートは二年契約だった。契約当初のワタシは、さあこれで当分引越しの心配や煩わしい同居人問題等とは無関係で居られる訳だから、心置きなく本業に精を出せると期待に胸を膨らませていた。ここで二年頑張って、そうして成功して別の世界へ飛び出してゆくのだ。そこには幸せな人生が待っている筈だ。

それで思い切って、家具や調理器具等を幾つか揃えてみたりして、本気で其処に落ち着く準備を重ねていたのだ。

それまで同居人が数人、最小でも必ず一人は居る生活の数年間だったのが、漸く一人の城を構える事が出来た。この忙しない都会で、やっと穏やかに暮らせるようになったと思った。そしてそこが、この街でほぼ唯一、元手の少ないワタシでも一人暮らしが出来る価格帯の住処でもあった。



ワタシは、この訴訟の一件について、真意をどこまで伝えられたか分からない。この訴訟が、その調査段階から実際の裁判の過程に渡って、どれ程ワタシの貴重な時間とエネルギィを消耗させ、脱力させ、また自分の身の上を恨む結果になったか。そういう事を、ワタシの拙い文章でどこまで伝えられただろうか。思いつくままにただ書き連ねたから、これを実際に経験していない読者にどれ程理解してもらえただろうか。

とはいえ、これを書いているうちに、ワタシは唯この街や自分の身に起こった色々な事を恨み愚痴を溢すばかりでなく、それをこうして書き留めておくのも一つの使命というか、満更悪くないではないかと思うようになった。そういうひとつひとつの出来事の中から、自分がどう感じたか、またそこから何を学び取りどう成長したかというようなものを、忘れずに書き記しておく事で、ワタシという人間の成長の過程が見えてくれば、それは今後の指針となるだろう。

不甲斐無い事だらけながら、しかしそれが当時のワタシの最大限の力の結果である。それを了承した上で、そこから次へどう進むかが肝心であり、そうやって過去の経験から得た貯金が増えれば、次回迷った際の選択肢がまた増えるのだから、それだけでも人生は心強い。


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