Rei's column
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2004年08月04日(水) 澱み

ココロの澱のようなものを今日は感じました。

決して悪い人ではなくて会話すると別段イイ人だったのですが

その彼はプレイ中
「○○ください」「○○して欲しいです」を連発して
自分の欲しいモノ以外には興味が無いといった風でした。

・・ま、早いハナシが自己完結というのでしょうか。

自分がキモチよくなることに夢中で相手不在といったカンジです。

「○○さん、××をください」
割と何も考えない風でその彼がコトもなげに女の子に言う。
「○○さん、××をください」
「××したいです」
うーん。さっきからそればっか連発しとるな。スゴイね。キミ。

で・・まさか来るのか?オマエ?? 
と思いましたが案の定私のトコロへも来ました。
「怜さん、××をください」

即答。「ダメ」

相手はへ?という顔をする。
「何で私がそんなこといきなりキミにするの?」と逆にフツーに質問してみる。
(決して怒って言ってるんではありませんヨ)
答えは返ってこない。困惑した目が泳いでいる。

SMだからS女が女王様で云々とかいう稚拙なコトを言うつもりはさらさらない。
私は一方的にキミを気持ちよくしてあげるためのマシーンぢゃないのよん。

まあ、人を見て物を言わないトコロを見ると悪気も無いんだろうし
この人はこういう人の接し方について何ら疑問は無いんだろうな。

・・大丈夫か、キミ。職場でハブにされてないのか??そんなんで。
かなり余計なお世話だけどネ・・

プレイはしばし中断して私の考えは多少伝えて問題定義はしてみた。
押し付けることも無いが押し付けられることも無いのはここではお互いサマ。
彼がそれで何を感じたかはわからないけれど・・

彼は小首をかしげて「この人は何を言ってるんだろう?」という顔をしていた。
その顔に悪意はまったく感じられず・・ きょとんとしてむしろカワイイくらいだったけど。
この人にとって他人への関わり方とはこういう形で何ら問題がないのだろう。

まあ、彼はオナニストらしくて何かをオカズにオナニーしている状態で満足みたいだから
プレイ自体は彼にとってこれでOKで問題ないんだよね。きっと^^;



感じたこと。
人の身勝手な欲望は心に溜まった澱のようだ。
澱を排出するかのような行為。そこには「相互」という必要性はあまり感じられない。

うーん、まあ、自分がキモチ良くなりさえすればOKちゃ〜OKなんだろうけどサ。
人を相手にプレイしてるのにねぇ。。。 寂しいお話じゃないのかなあ。

目の前にいる相手はキミにとって欲望を排出するための対象物でしかない??

自分よりまず相手を想う気持ち。
そういう気持ちはソンするものでしかありませんか?
強請らなければ欲しいモノは手に入らない?


もらえないから強請る<ねだる>

否。

強請るから貰えない。私はそう思うよ。

強請る・・ うーん、決して綺麗な漢字の並びではないね>汗
漢字が綺麗でない語句って戒めがちゃんと含まれているような気がするけどなあ。

買ったり強請ったりして手に入るものは所詮は表面上の物質だけ。
物質では本当に人の心は満たされない。
・・というか物質だけで満たされるような心に堕ちてはいけないのだと私は思うヨ。

人の気持ちを本当に満たすことが出来るのは人の心だけ。
人の気持ちって強請っても手に入るものじゃないし。
・・ま、欲しくない人にはそんなこと言っても意味ないんだろうけど。
私はそういう人とは・・なんというかプレイ不成立。
どういう言語で何を話していいのかがわからない。

そう感じていることを出来るだけ伝えて興味を持ってくれればそこから私との共通言語は生まれるけれど
興味が湧かなければ交わる接点を見出すのは至難の業で・・
その場合は私でない、接点を見いだせる誰かとチェンジすべきと思います。
無駄な徒労はお互いしないが○、な方針なもんで。。

人の趣味趣向や方向性には選択の自由があるわけだし。
私と合わないだけで相手を否定する必要なんて無いしネ。


言わなければわからないような人しかいない世界
主張しなければソンをするような世界、手に入らない世界。。
人を気遣う人が貧乏クジを引くような世界。

誰もが人を思いやることもせず、自分の主張に夢中になる。

私はそういう世界には興味が無い。
・・澱んでいる、と思う。

人は自分の欲望にまかせて生きてはならない、と私は自分を律していたいし
そういう感情を持ち合わせる人たちと近しく世界を構築していたい。

SがまずMを想い、MもSを想う。

これは単なる絵に描いたモチでしょうか?

限られた空間と時間の中であってもそれが成立した、と思える瞬間はいくつもありました。
なかには限られた関係を超える人たちもいます。

Sである、Mである前にひとりの人としてまずそういう気持ちをもつこと。
そしてSという立場である以上まず先んじて相手にそれを示すことが私の役割だと思って常に自分を戒めます。
真剣に相手に向き合う瞬間は擬似であってもリアルであることに嘘はありません。

私のその世界は一人で構成された妄想のおとぎばなしではなく
貴方と私とがあって初めて成立する極私的な現実世界の非日常なのですから・・


Rei


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