Rei's column
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酔っ払っているというほどでもない女性の客さんがバーテンさんにいきなり振った。
「○○さん。愛ってなんですかあ〜〜??」
その横で連れの女性が 「愛とは思い込みだよ!幻!」と何やら少しいわくありげに大きな声で叫んでいた。
・・まあ、人生いろいろだよね。 でもネ、カノジョ。女の子が自暴自棄になる姿に萌える男なんていないのヨ。 そういう時ははらり、と素直に綺麗な涙を流したほうが よっぽどもイイ女だと私は思うけどねぇ・・
と、バーテンさんがいきなり私に矛先を向けた。 「愛ってなんですか??」
おお。これはおもしろい。 私はなんて答えるんだろう。私も興味があるぞ。
・・こういうときは考えないで真っ先に頭に浮かんだ言葉を口にするべきだ。
「愛とは・・」 私はちょっとだけ小首をかしげた。 「・・・許容、じゃないですか?」
ふーん。愛とは許容、ね。
ちなみに許容とは・・ きょよう 【許容】 〜許して、受け入れること と辞書にあります。
許すと容認するという意味合いの融合。 ちなみに容認には ようにん 【容認】 〜よいと認めて許すこと と。
私の中の言語としては許容とはあえて譲るという意味合いなので自動的に許容する側の器が大きいことが必要になります。
嫌われたくないから・・とか弱い心理状況の中で譲ることはむしろ諦めに所属するものであり私の中では許容に属しません。
・・時に相手が許容をカン違いして調子に乗り許容範囲を超えるとバチイッ!と鞭が一発入りますけどネ。
愛とは思い込みなんじゃないか・・ と私も若い頃は思ったことはありました。 それはとても辛い感覚です。 思えばそれは相手の気持ちを掴みきれていないという不安の現れのような気がするし、自分の想いが伝わっていないのではないかという足りなさ感であったように思います。
欠乏感は恋愛を疾走させますがまた同時に終わることのない迷宮へと人の気持ちを駆り立てます。
愛とは自分の欠落する何かや欠乏感を埋めるためのツールではない、とオトナは悟るわけです。
・・ま、そういうことがわかるまでたくさんの涙を惜しげもなく流すことだよ、若き乙女よ>笑
相手の気持ちを掴んでいたい、という不安からくる欲求は今は不思議なほどにありません。 縛りつけて自分のものにしたいという欲求も同じ。
繋がっていればどうせ戻ってくるし戻ってこなければそれまで。
去るモノに用は無し>笑
あまたいる男と女。 でもスペシャルなのはほんの一握り。
Rei
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