Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 F1にも韓流ブーム到来か
2006年10月03日(火)

 日本ではここ近年韓流ブームが続いているが、韓国ではかつてマカオグランプリとセットで国際F3レースが行われたことがあり、来月15日にはチャンプカーレースがアンサン・サーキットで初めて開催される予定だ。またレースタイヤでは『クムホ』がすでにF3ユーロシリーズなどのオフィシャル・サプライヤーに指定されていて、かねてからF1進出を模索しているのは周知の事実だ。

 その韓国で2010年からF1韓国グランプリが開催されることが、今日正式発表された。契約期間は2016年までの7年間で、さらに5年のオブションを含むという長期のもの。場所は韓国の全羅南道で、このため同地は2009年末までに総額約2億6千万ドル(約310億円)を掛けて新サーキット『韓国国際サーキット』(仮称)を完成させる工事に取り掛かる。これについてフォーミュラ・ワン・マネージメント代表のバーニー・エクレストンは、「F1グランプリの定着にはハードだけでなく韓国人ドライバーやチームの参戦が不可欠」と語り、今後韓国人F1ドライバーの育成に援助を惜しまない姿勢を明らかにした。

 韓国グランプリが開催されることのデメリットは今のところ見あたらない。逆に考えられるメリットは非常に多い。これまでグランプリ開催国が主にヨーロッパ圏内と、世界選手権と言いつつもヨーロッパ色が非常に強かったF1が、近年はマレーシア、中国、バーレーン、トルコといった非ヨーロッパ圏での開催が増えていく中で、さらにアジア圏に新たな開催国が加わることで、主催者側としても新たなファンとマーケティング市場の開拓が期待できる上、より多くの国々にF1の知名度を広げることができる。これは現在F1に参加しているスポンサーや自動車メーカーにとっても同じことが言える。

 チームやドライバーにとっても、新たなスポンサー獲得が期待できる。さらに今後アジアでのF1人気が加速すれば、アジア人ドライバーがF1に進出することになるだろう。そしてスーパーアグリのようなアジア資本のF1チームが増えていけば、これまでヨーロッパ資本のF1チームの中で実力以外の理由で候補から外され、短期間でF1断念を余儀なくされてきたアジア人ドライバーに対してもバックアップが確立され、よりアジア人F1ドライバーが活躍できるようになるだろう。

 F1が脱ヨーロッパ色を加速させ、ジャパンバッシングのような差別がなくなることを期待したい。



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