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■ マージン・ゼロ(F1第16戦中国グランプリ決勝)
2006年10月01日(日)
ついにフェルナンド・アロンソ(ルノー)とミハエル・シューマッハ(フェラーリ)のポイントが並んだ。イタリアグランプリ前には実に12ポイントもの差を広げていたアロンソだったが、イタリアグランプリでフェラーリの不正が原因でアロンソはエンジンブローでリタイヤ、シューマッハが優勝をさらって一気に10ポイント差を縮め、そして今回の中国グランプリでシューマッハ優勝、アロンソ2位となり、ポイントは共に116ポイントとなった。ただし、優勝回数でシューマッハが上回ったため、現時点でチャンピオンシップはシューマッハがアロンソを逆転したことになる。
レースでは、やはりミハエル・シューマッハのフェラーリが速かった。6番手スタートだったシューマッハは得意のウェットコンディションでのレースで、ブリヂストンタイヤの恩恵を受けてファステストラップを連発し、前をゆくホンダ勢をかわし、ライコネンのリタイヤにも助けられ、レース序盤で早くもルノー2台の後ろ3位に順位を上げた。 一方、ポールポジションからスタートしたフェルナンド・アロンソはレース序盤にペースが上がらず、30周目にはチームメイトのフィジケラ、そして翌周にはシューマッハにかわされてしまう。
レース中盤以降は雨も上がり路面も乾き始め、ドライタイヤへ履き替えるドライバーが増える中、3位アロンソが35周目に上位陣では一番先にドライタイヤへスイッチする。右リアタイヤの交換に手間取り6位まで順位を落としたアロンソだったが、スタンダードウェットタイヤを履いているラップリーダーのフィジケラ、2位シューマッハを上回るペースで追い上げを見せる。 40周目にシューマッハがピットに戻り、ドライタイヤに替える。フィジケラもその翌周にドライタイヤを装着し、トップでコースに復帰するが、フィジケラが1コーナーでラインを膨らませ、シューマッハはそのイン側からオーバーテイクしてついにトップに立った。 3位アロンソはファステストラップを連発し、前方との差を詰めていく。2位フィジケラと15秒以上あった差はあっという間に縮まり、48周目のバックストレートでフィジケラを交わす。雨が降り始めたレース終盤、アロンソは勝利を諦めない追い上げを見せたが、シューマッハにあと3秒届かなかった。
今日のレースは、ルノーの不甲斐なさが目についたレースだった。もちろんシューマッハとフェラーリのブリヂストンタイヤがルノーのミシュランタイヤよりも有利な状況だったこともあるが、ウェットコンディションでルノーの2台は、後方から追い上げるシューマッハに対して為す術がないという有様だった。これはシューマッハのウェットレースでの速さを褒めるべきだろう。 ただ、ルノーはアロンソのピットインの際にタイヤ交換に手間取ってタイムロスし、さらにフィジケラはピットアウト後にミスをしてシューマッハのオーバーテイクを許し、結果的にタイトル争いを演じるアロンソに対して何らサポートできなかったばかりか足を引っ張る形となり、終わってみればシューマッハが今シーズン初めてタイトル争いでトップに立つこととなった。
残りは日本とブラジルの2戦。追いつかれたものは仕方がない。何とかあと2戦でアロンソにはミスのない完璧な走りをしてもらい、シューマッハの勝ち逃げ引退だけは阻止してもらいたいものだ。
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