Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 M-NESTトロフィー第4戦(決勝)
2006年08月29日(火)

池上が初勝利!山本NSXの連勝を止める!
中野は奮闘2位で山本とのポイント差を縮める!

 M−NESTトロフィー第4戦東京R246が日本時間の今日昼過ぎにおこなわれ、2番手からスタートした池上(GT−R)が見事な初優勝を決めた。開幕戦から3連勝中だった山本(NSX)は3位に終わった。ポールポジションからスタートした中野(S2000)はまたも2位に終わったが、今回初めてランキング首位の山本の前でフィニッシュし、わずかにポイント差を縮めることに成功した。

 スタートでは2番手スタートの池上が、ポールポジションからスタートした中野を1コーナー手前で抜き去り早くも首位に浮上。後方では3番手スタートの佐々木(フェアレディZ)が4番手スタートの山本を牽制しポジションを守りきる。その後ろに大木(RX−7)が続き、最後尾スタートの鈴木(スープラRZ)は早くも距離を開けられていく。
 2位中野は中速セクションでの速さを活かしてトップの池上を追い上げるが、最終コーナーまでに捉えきることができず、その後の約2kmにも及ぶホームストレートで引き離されていく。その首位2台からやや遅れて佐々木と山本が激しい接近戦を繰り広げる。さらに少し遅れて大木が続き、最後尾の鈴木はみるみる差を広げられていく。

 順位に変動があったのは4周目、山本が最終コーナーでようやく佐々木を交わして3位に浮上し、トップ2台の追い上げを開始する。この時点で2位中野と3位山本のタイム差は約5秒だったが、その後山本はペースを上げ、6周目の終わりには中野との差を1秒以内に縮め射程圏内に入れる。
 ところがこの周の終わりに、山本にスリップストリームに入られることを嫌った中野がピットイン。中野はソフトタイヤでレースペースを上げる作戦に出ていたのだ。これでトップ池上、山本が2位に浮上し、ピット作業を終えた中野は佐々木の後ろ4位でコースに復帰する。

 2位山本は8周目までにトップ池上に1秒差まで接近するが、ターン6の高速シケインでウォールに接触して挙動を乱しスピン。大きくタイムをロスしてしまう。その後山本はその周の終わりにピットに入り、コースに戻った時には再び中野に交わされて3位に後退した。同じ周に佐々木もピットインし4位でコースに復帰。9周目には大木もピットインするが、順位は変わらず鈴木の前5位でコースに戻った。

 トップの池上はミディアムタイヤを選択していたため、最後までピットインせずそのままフィニッシュし、4戦目で初勝利をものにした。中野が11秒差で2位、山本はピットアウト後のタイヤが温まっていない状態で何度かウォールにタッチしてペースを落とし、中野と13秒差の3位でゴールした。その6秒遅れで佐々木が4位、大木がトップから約1分13秒遅れで5位フィニッシュし、鈴木はマシン性能とコースとの相性に泣きトップから1分36秒遅れで2戦連続の最下位に終わった。

 この結果、今回初めて山本の前でフィニッシュした中野は、ポイントランキング首位の山本とのポイント差を2ポイント縮め12ポイント差とした。そして今回初優勝の池上は中野とわずか1ポイント差まで迫った。鈴木、佐々木、大木は9ポイント差で再び並ぶこととなった。





■1位……池上(日産スカイラインGT−R)
「めちゃくちゃ嬉しいよ!まさか本当に自分が勝てるとは思っていなかった!これで中野との差が1ポイント差まで縮まったから、ランキング2位を目指して頑張るよ!」

■2位……中野(ホンダS2000)
「今回のコースはロングストレート・サーキットだったから、スピード性能と加速力でライバルに劣るS2000では不利だと思っていた。フリー走行の結果を見て3位か4位ぐらいを覚悟していたけど、不利なコースを2位で終えることができてホッとしている。しかも山本の前でフィニッシュできたから、わずかながらポイント差を縮めることができた。タイトル争いはまだ逆転可能だ。」

■3位……山本(ホンダNSX)
「今日は細かいミスが多かった。そして(8周目の)高速シケインでのスピンが響いたと思う。あれがなければ、もしかしたらピットインの後中野の前でコースに戻ることができていたかもしれない。でも中野との差は2ポイント縮められただけだから今日の結果は満足しているよ。まだ12ポイントもリードしているんだからね。今後も優勝すれば、さらに僕は有利になっていくよ。」

■4位……佐々木(日産フェアレディZ)
「トータル的には無難な走りだったと思う。何回かウォールにタッチしてタイムをロスしてしまったから、今回の順位は満足している。自分ではこのコースは苦手なコースだったので、よくやった方だと思うよ。」

■5位……大木(マツダRX−8)
「ちょっと集中力を欠いたりブレーキングやハンドリングのタイミングを間違えると、すぐにアンダーが出てしまってウォールに当たってしまう。こういう壁に囲まれた高速サーキットは難しいね。道幅も狭いからドキドキしながら走り続けていたよ。」

■6位……鈴木(トヨタスープラ)
「このコースはスープラには向いていないようだ。ここまでレースペースについていけず大差をつけられるとは思わなかった。今日は中盤あたりからやる気を無くしてしまったよ。やはり一番年式が古いマシンであることが影響しているのだろうか。」




 次戦M−NESTトロフィー第5戦は、F1グランプリでもおなじみ、モナコのモンテカルロ市街地が舞台となる。美しいコート・ダ・ジュールでおこなわれる伝統のレースで、最初にチェッカーを受けるのは果たして誰か。



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