Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「ガンダム The ORIGIN」最新刊
2006年05月03日(水)

 何だかゆうきちさんちと被ってしまうネタですが……。

 安彦良和の描く「ガンダムTheORIGIN(通称ガンダムオリジン)」の12巻が出ていたので、早速買ってきて読みました。「ガンダムオリジン」は、キャラクターデザインを手がけた安彦良和本人が執筆しているマンガで、アニメのガンダムを忠実に再現しつつ、新しい解釈を交えて描いているので、アニメよりも数倍重みが増し、ストーリーも緊張感があります。

 さて、これまで「ガンダムオリジン」はアニメのエピソードを追って「始動編」「ガルマ編」「ランバ・ラル編」「ジャブロー編」が終わったところで、9巻から「シャアとセイラ編」というTVアニメでは登場しなかった「ガンダムオリジン」オリジナルのストーリーが始まり、11巻の「開戦編」と続き、今回出た第12巻がその「開戦編」の後編でした。この12巻の「開戦編」後編で1巻に続く、そしてTVアニメ版の第1話に繋がっていくと思われるので、次の第13巻からは再び「ジャブロー編」以降のストーリーが展開されていくのではないかと思われます。

 実は昨年8月27日付のVoiceでも書きましたが、9巻の「シャアとセイラ編」前編が始まったときは、シャアとセイラの生い立ちや幼少時代、そして後のジオンとの関わりなど、これまでのガンダム史では語られることのなかったエピソードが初めて語られていたので、非常に興味深く読んでいました。
 しかし、10巻の「シャアとセイラ編」後編で成長したシャア(この頃はまだキャスバル)が妹のセイラ(アルテイシア)と別離してジオン入りし、11巻ではシャアの両親の敵とも言えるザビ家の御曹司ガルマとの出会い、12巻では本格的にモビルスーツの開発が始まり、人類初の宇宙戦争である1年戦争への序章と、さすがにTVアニメ前史の話が長すぎたような気がします。
 単行本がもっとサクサク出てくれるのであれば、続きを待つ読者としてもいいのですが、雑誌での連載を読んでいなくて、ただ新刊が出るのを今か今かと待ち望んでいる僕としては、ちょっと過去の話を引っ張りすぎたんじゃないかなという印象です。いや、きっと雑誌の連載を読んでいる読者の方も、いったいいつまで過去の話が続くんだろうと思っている人は少なくないのでは……。

 僕はやはり「ガンダムオリジン」は、TVシリーズの初代ガンダムのストーリーを追っているという感じなので、あまりTVシリーズ以前の話を引っ張りすぎてしまうと、8巻までのストーリーを忘れてしまうんですよね。まあまた読み返せばいいんですけどね。過去の話は、せめてTVシリーズのエピソードの合間合間に挟み込んでくれるとダレずに読み進んでいけると思うんですけどね。

 正直なところ、昨年8月27日付のVoiceで賞賛していた通り、9〜10巻の「シャアとセイラ編」のエピソードは非常に面白かったと思いますが、11〜12巻の「開戦編」は、期待していたほど面白くはなかったです。

 まあおそらく次の13巻から本編(?)のストーリーに戻ってくれると思うので、再びアムロとシャアの対決がガンダムの勇姿が見られるのを首を長くして待っていたいと思います。

 ……って、次はいつ出るんだ?

 ……っていうか、ホントに次から本編に戻るんだよな……。



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