Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 スーパーアグリ、SA06も旧車を一部流用
2006年04月27日(木)

 2001年の旧アロウズのマシンを改良してレースを戦っているスーパーアグリは、平行してチームオリジナルの新型マシンSA06の開発も進めており、その実戦投入に大きな期待が持たれています。しかし、開幕前は先週末行われた第4戦サンマリノグランプリまでに投入する予定だったものが大幅に遅れており、SA06の投入は早くて第11戦のフランスグランプリ(7月16日)になるだろうと言われています。

 スーパーアグリは次戦ヨーロッパグランプリでの第3ドライバーに、前ルノーのテストドライバー、フランク・モンターニュを起用し、金曜日のフリー走行セッションでは3台の現行型マシンSA05を走らせ、佐藤琢磨と井出有治をバックアップするようです。しかし、現行のSA05の改良に執心するあまり、より重要なオリジナルマシンSA06の開発がさらに遅れることを警戒しています。
 鈴木亜久里代表は「いまのウチのチーム力では、両方のマシンを並行して開発するのには無理がある。資金の負担もあるし、今後は新型車のほうにより力を入れざるを得ない」と語っており、これにより今週のシルバーストーンでの合同テスト不参加を決めました。

 ところが、ここへ来て開発中の新型車SA06に関する、新しい事実が明らかとなりました。ホンダがその開発に大きく関わり、完全な新型車になると思われていたSA06が、実は一部現行の旧アロウズのマシンを流用せざるを得ないようです。
 スーパーアグリの財政担当役員であるウェイン・ハンフリーズは「多くの期待にもかかわらず、このマシンが完全に新設計の物という訳にはいかないだろう。ある程度は、やはりアロウズのものを流用せざるを得ない。もちろん、見た目は全然違うものに見えるだろうが」と、チームの困難な財政面を預かる苦しい胸の内を明かしました。

 このニュースはかなり残念なニュースですね。現在は4年落ちのマシンを改良した即席マシンでの戦いを余儀なくされ、2台のマシンは毎戦テールエンダーで、まともにライバルチームと戦うことすらできず、ただコースを周回しているだけという厳しい状況が続いていますが、チームオリジナルの新型マシンSA06が投入されれば、少しはマシになってミッドランドやトロロッソあたりとは互角にやり合えるだろうと期待していましたからねえ。新型マシンも一部アロウズのものを流用するとなると、今シーズンはこのまま最終戦まで、大きな飛躍はできそうにないですね。

 しかしまあ、以前2月15日付のVoiceでも書いたように、おそらくスーパーアグリは本来なら来シーズンからF1に参戦する予定だったものを、シートを失った琢磨を救済するために1年前倒しして今年から参戦することになったと思われるので、そう考えれば、今年は一応参戦はしているものの練習や学習のシーズンと言うことで、琢磨にしても1年浪人するよりは、テールエンダーでも一応現役ドライバーとしてレースに参加することでドライビング感覚をある程度維持することができますから、今シーズンは大いに学んで、来シーズンの糧にして欲しいですな。



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