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■ F1第3戦オーストラリアグランプリ(予選)
2006年04月02日(日)
昨日はF1第3戦オーストラリアグランプリの予選が行われました。オーストラリアグランプリと言えば、1995年までは最終戦、翌96年から昨年までは開幕戦という地位を守り続けてきましたが、今年は先にバーレーン、マレーシアを消化してからの第3戦となっています。 気まぐれな天候の続くメルボルンで、気温19℃、路面温度27℃のコンディションで開始したノックアウト方式の予選では、赤旗中断が2回挟まれ、トップチームのドライバーが早々に姿を消すなど波乱も見られました。
1次予選の残り時間が8分を切ったところでトップチームのマシンが続々とアタックを開始するのですが、スーパーアグリの井出有治がスピンし、コース半分を塞ぐ形となったため、セッションは残り7分52秒の時点で赤旗中断となります。アタックを開始していたものの、この中断でタイムを残せなかった上位チームはセッション再開後一斉にコースインし、ルノー、トヨタなどが確実なタイムを出し、特にマクラーレン・メルセデスの2台は危なげなくワンツーで予選を通過しました。 ところが、ホンダのルーベンス・バリチェロ、赤旗の前にタイム計測を行なっておらず、再開後も完全にアタックのタイミングを誤り、終了直前にコースインするも前走していた井出有治のマシンに捕まってしまい、17番手のタイムしか残せず、1次予選で脱落してしまいました。残り5台はミッドランドのティアゴ・モンテイロとクリスチャン・アルバース、トロロッソのスコット・スピード、そしてスーパーアグリの佐藤琢磨と井出有治でした。
5分休憩を挟んで行なわれた2次予選も波乱が待っていました。フェラーリのフェリペ・マッサがクラッシュし、残り時間5分28秒で再び赤旗が振られます。中断前に上位のタイムを残していたルノー、マクラーレン勢はそのまま動かず、フェラーリのミハエル・シューマッハが再開後にコースに出るも、アウトラップの渋滞でタイムが伸びず。引き続きアタックしますが、ここで非情にも再び雨が降り出し11番手のタイムに留まり、シューマッハが最終予選に進めない波乱となりました。フェラーリの2台、ウィリアムズ・コスワースのニコ・ロズベルグ、トロロッソのビタントニオ・リウッツィ、レッドブルのデビッド・クルサード、クリスチャン・クリエンが姿を消しました。
そして完全には雨が止まない状態での最終予選。各チームはドライタイヤのまま周回を重ね、ルノーのフェルナンド・アロンソは、早い時点でニュータイヤを装着し暫定トップ。残り時間が9分を切ると、各マシンがニュータイヤで一斉にアタックを開始し、アロンソがタイムを更新するもチームメイトのジャンカルロ・フィジケラが上回り、さらにホンダのジェンソン・バトンがトップに立ち、今季初、通算3回目のポールポジションを獲得しました。マクラーレンの2台は終了直前にアタックするも、ルノーに及ばずキミ・ライコネンが4番手、ファン・パブロ・モントーヤは5番手という上位グリッドとなりました。
ついに来ましたねえホンダが。ジェンソン・バトンがいよいよポールポジションを獲得して、第3期ホンダの初勝利を目指します。ホンダは開幕前の合同テストで常に好調でしたから、そろそろそのパフォーマンスを見せて、表彰台で初の「君が代」を聞かせて欲しいものです。しかし、後ろに続くのはフィジケラとアロンソのスタートが抜群なルノー2台、まずはスタートで首位をキープして欲しいですね。
さて、ミハエル・シューマッハが2次予選で消えてしまったのは驚きでしたね。本来ならポールポジションでもおかしくないこの人が、チームメイトのマッサが原因を作った赤旗中断とその後の雨によって、チャンスをフイにしてしまいました。今年のシューマッハも、何だかツキに見放されている感がありますね。まあ彼のことですから、スタートで数台ごぼう抜きにして、すぐに上位に這い上がり、表彰台圏内まで登ってくることは間違いないでしょう。
……それにしても、フェラーリが2台とも2次予選で消えるとは……。
スーパーアグリは今回も仲良く最後列で早々に1次予選で消えてしまったのですが、今回は井出くんがかなり苦戦していましたね。マシンが思うように動いてくれないような感じで何度もコースオフして、ドライバーのミスと言うよりは何らかのマシントラブルが影響しているように思われました。そのため1次予選でコースを塞いでしまうスピンを喫して赤旗中断の原因を作ってしまい、その後再開されたセッションでは、ホンダのバリチェロのアタックを妨げてしまう結果となり、バリチェロを1次予選で落としてしまうこととなりました。スーパーアグリにエンジンを供給しているホンダとしては複雑な心境だったでしょうねえ。
しかし、この開幕3戦の予選を見ていて思うのですが、なぜ多くのチームはセッションの早いうちにコースインしてタイムを出さずに、セッション後半まで機会をうかがうんでしょうかねえ。もちろん最初のうちはコース上が汚れているので、何台か走った後にコースインする方がグリップも良くなるのですが、1次予選と2次予選は15分間、最終予選も20分間しかないわけですからねえ。今回のようにセッションの途中で誰かがクラッシュして赤旗中断したり、2次予選のようにセッション終了間際に雨が降り出したりと、何が起こるかわからない予選ですから、短い時間でなるべく早い時間にアタックしてタイムを出しておいた方が安全なのは、シロウトの僕でもわかることなのですが。事実セッション後半までアタックしなかったバリチェロとミハエル・シューマッハは、それぞれ1次予選、2次予選で足切りされてしまったわけですからね。
きっとこの3戦を教訓に、次戦からはどのチームも早いうちから積極的にアタックするようになっていくのではないでしょうか。で、それによって予選は大混乱になったりして……。
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