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■ F1、アロンソ2007年はマクラーレンへ!
2005年12月20日(火)
いや〜ビックリしました!今シーズン史上最年少ワールドチャンピオンに輝いたフェルナンド・アロンソ(ルノー)が、2007年にマクラーレンに移籍するという衝撃ニュースが入ってきましたね!
このところ、アロンソはチームとの関係がぎくしゃくしていることを匂わせ、契約が満了する2006年一杯でルノー・チーム離脱をほのめかしていましたが、まさかマクラーレンとは……。 まだアロンソのチームメイトは明らかにされていませんが、噂ではミハエル・シューマッハとキミ・ライコネンを含めた大規模なシャッフルもささやかれており、これでまず現マクラーレンのライコネンかファン・パブロ・モントーヤの2007年マクラーレン離脱が確定したことになります。
マクラーレンは2004年シーズンの序盤の時点で、当時ウィリアムズだったモントーヤと2005年からのマクラーレン入りを電撃発表しましたが、今回も1年以上前からの移籍発表、ここ数年のロン・デニス代表の戦略が変わってきたように思われます。2006年シーズンのためにテストが進められているこの時期の発表は、極めて異例といえるでしょう。
アロンソはこれに関して「ルノーには愛着があるし、今年限りでチームを去るのは悲しいことだけど、2007年から始まる新しいチームとのチャレンジをとても楽しみにしているよ。いまの時期に、この発表を行えたことに意味があると思っているんだ。これで2006年のチャンピオンシップに100%の力を投入することができるからね」とコメントしました。要は、すでに2007年の契約が保証されたため、2006年シーズンはリラックスしてチャンピオンシップに集中できると言うことですね。
アロンソのマクラーレンへの移籍の背景には、先に述べたようにチームとの確執、チーム代表でありマネージャーでもあるフラビオ・ブリアトーレとの確執が影響していると思われますが、今回の移籍に関してブリアトーレはまったく関与していないと言われており、アロンソは自分の意志でマクラーレンへの移籍を決めたことになります。 ただ、ルノーはアロンソによるドライバーズタイトルとオール・ルノーとしては初のコンストラクターズタイトルというダブルタイトルを決めたにもかかわらず、親会社のボス、カルロス・ゴーン氏から予算の削減を言い渡されたとされ、さらに現在チームのタイトル・スポンサーを務めるJT(日本タバコ)が、契約の満了する2006年以降の更新をしない見込みとも伝えられています。そのためルノーのF1プログラムはあと1〜2年で終焉を迎えるのではないかという見方が強まっています。そうした背景もあり、アロンソはいち早くルノーの離脱を考えたのではないでしょうか。
では、アロンソを取り巻くその他のドライバーには、どんな影響があるのでしょうか。
まずはアロンソのチームメイトであるジャン・カルロ・フィジケラ。彼はシューマッハに次ぐと言われるほどの実力派ドライバーですが、今シーズンは若手アロンソの後塵を拝し、優勝も開幕戦の1回に留まりました。フィジケラは今シーズンに関して、チームがアロンソを優遇する傾向にあったと主張していますが、もしそれが事実だとすれば、2006年シーズンはルノーがチームを去るアロンソを優遇するとは思えず、フィジケラにも同等の待遇が期待され、フィジケラにとってはプラスに働くものと思われます。 しかし、そのフィジケラもルノーとは2006年までの契約で、2007年以降は現在のところまったく白紙の状態であると言えます。フィジケラとしては、2006年がタイトル争いの最後のチャンスと言えるかもしれませんね。
続いて、アロンソの移籍先であるマクラーレンの両ドライバー。2007年にライコネンとモントーヤのどちらかがチームを離脱するのは間違いありませんが、ライコネンはフェラーリとすでに2007年以降の密約ができているのだという根強い噂がささやかれています。フェラーリはかねてからライコネンに興味を示しており、ライコネンは沈黙を守っているものの、ライコネンもアロンソもお互いがチームメイトになることを望んではおらず、2007年はライコネンがフェラーリに移籍し、マクラーレンはアロンソ&モントーヤのコンビになる可能性が非常に高いと言えます。ただし、F1の世界は直前まで何が起こるかわからない世界ですから、今後さらに驚くべき大どんでん返しがあるかもしれませんね。
それにしても、タイトル奪還を目指し、ミハエル・シューマッハの後任を模索しているフェラーリが、今年史上最年少チャンピオンに輝いたアロンソではなく、まだチャンピオンになったことがないライコネンを選んだというのが非常に興味深いですね。ライコネンはコース外でもチャンピオンのアロンソを差し置いて数々の賞を獲得し、世界的に見ても、マシンの信頼性を活かしてミスなく優勝やポイントを重ねてチャンピオンに輝いたアロンソよりも、壊れまくるマシンでシーズン序盤に遅れを取りながら、シーズン中盤から怒濤の追い上げを見せたライコネンの方が評価が高かったようです。
最後に、マクラーレンの今回のあまりにも早すぎる移籍発表が、ライコネンのフェラーリとの密約が事実であることを匂わせるような気がしますね。元々マクラーレンのロン・デニス代表は“体制の普遍性”を尊重する運営者であると言われ、事実エンジンサプライヤーであるメルセデスとは、あれほどすぐ壊れてチャンピオンシップの足を引っぱっているにもかかわらず、1995年から実に10年以上も蜜月関係を保っています。さらに93年からミカ・ハッキネンを、96年にデビッド・クルサードを起用し、ハッキネンとクルサードのコンビはハッキネンが引退した2001年シーズンまで6年も続き、F1史上もっとも長いコンビとなりました。 そのロン・デニスにとっては、新たな若手コンビである現在のライコネン&モントーヤ体制は、バランスが取れて安定したラインアップであったはずです。しかも両ドライバーとも関係は良好、チームとの確執も特にないとされており、そのラインナップを崩してまでアロンソを獲得する必要性はなかったはずです。にもかかわらずロン・デニスが2007年のアロンソ獲得を決断したと言うことは、すでにライコネンをフェラーリに持って行かれることがわかっているので、その後任としてアロンソを選んだと考えるのが一番筋が通るんですよね。
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