Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 F1、ボーダフォンがマクラーレンとタッグ
2005年12月19日(月)

 2006年限りでF1フェラーリチームとのメインスポンサー契約が切れるイギリス最大手の通信会社ボーダフォンは、2007年からマクラーレンのメインスポンサーになることが明らかとなりました。ボーダフォンは、フェラーリでは投入する資金に見合うロゴスペースが与えられていないという不満からマクラーレンに乗り換えたと報じられています。

 マクレーレンは現在、タバコ産業ウエストがメインスポンサーに付いていますが、EUのタバコ広告規制によりEU圏のグランプリではロゴをマシンに表示することができなくなり、事実上EU圏ではタバコ産業はコマーシャルがまったくできないことになります。そのため、タバコ産業をメインスポンサーにしているチームは、2008年からのタバコ広告全面禁止までに、タバコ産業以外のメインスポンサーを見つけなければならなくなりました。すでにウエストは2006年限りでマクラーレンとのメインスポンサー契約が切れることになりますが、今回のボーダフォンとの契約で、いち早くタバコ産業からの脱却に成功したと言えます。

 これによりマクラーレンのチーム名は「ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス」になるということで、タイトル・スポンサーであることから契約が長期・巨額なものであると推定されます。ボーダフォンはこれまでホンダチームのメインスポンサーになるという噂がもっぱらだったため、関係者の間では意外に受け止められています。

 2006年限りでボーダフォンを失うこととなったフェラーリは、経営難に陥っているとも伝えられる親会社のフィアットからはほとんど資金援助を受けておらず、多くのチーム資金はメインスポンサーであるフィリップモリス(マルボロ)とボーダフォンから受けていると言われています。しかし、そのうちのボーダフォンを失ったことで、フェラーリは資金難に陥るのではないかと噂されています。
 しかしフェラーリ側は、「フィリップモリス(マルボロ)との契約はさらに大きな金額になり、まだわれわれを支援しようとする会社は数多くある」と余裕を見せています。

 先に述べたようにEU圏ではすでにタバコ広告が規制されているためマルボロのロゴをマシンに描くことはできないのですが、フィリップモリスは近年F1が開催されるようになった、中国や中東といった新たな市場をターゲットにするため、今後もフェラーリのメインスポンサーとしてF1界に残るものと思われます。

 2007年からマクラーレンのメインスポンサーがウエストからボーダフォンに変わると言うことは、マクラーレンのマシンカラーリングは2007年から、1997年以来の大きなイメージチェンジを図ることになるのでしょうかねえ。マクラーレンは1996年限りでそれまで蜜月関係を保ってきたマルボロと決別し現在のウエストと新たなパートナーシップを組み、マシンカラーリングも赤と白のマルボロカラーから現在のウエストカラーであるグレー(シルバー)を基調としたものに大きく様変わりしました。ということは、2007年からは、今度はボーダフォンのコーポレートカラーである赤を基調としたマシンに様変わりする可能性は高いと考えられますね。
 赤いマシンと言えば、フェラーリは昔から赤なので2007年も赤でしょう。そしてトヨタも赤と白、ミッドランドも赤と白、その上マクラーレンまで赤いマシンになってしまったら、F1は赤いマシンばかりが増えてしまいそうな気がしますな。

 それはそうと、当初は2007年からホンダのメインスポンサーになると言われていたボーダフォンが一転してマクラーレンへ……。ホンダとしてはマクラーレンにボーダフォンを持って行かれたのはかなり痛手ですな。ホンダは新チーム「スーパーアグリ・フォーミュラ1」にかなりの援助を行っていると思われますので、ボーダフォンのスポンサードは是非とも欲しかっただろうに……。

 ボーダフォンにとっては、マクラーレンの方が魅力的だったのでしょうね。



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