Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 F1最終戦中国グランプリ予選
2005年10月15日(土)

 今週末はいよいよ2005年F1グランプリの最終戦中国グランプリですね。今日はその予選が行われました。

 中国グランプリの舞台となる上海インターナショナル・サーキットの天候は晴れ。気温23℃、路面温度23℃というコンディションの中、午後1時(日本時間午後2時)、まずは前戦日本グランプリでレース結果から除外という無念の裁定を受けた佐藤琢磨(BAR・ホンダ)がアタック。琢磨は大きなミスもなく手堅く1周をまとめ、フリー走行でのベストタイムから、1.8秒遅れの1分38秒083を記録しました。トップチームが1分34秒台を記録しているので、この琢磨のタイムは決して速いタイムではありませんが、まだ路面コンディションが悪いトップバッターでのアタックだったこと、そして決勝で後方からスタートすることを想定して燃料を多めに積んでいるものと思われ、ま、今回は致し方ないですな。

 琢磨に続いて2番目にアタックに入ったのは、前戦日本グランプリのオープニングラップのアクシデントでリタイアに終わったファン・パブロ・モントーヤ(マクラーレン・メルセデス)。ルノーと争っているコンストラクターズ選手権を奪取するためには、ここでモントーヤが、どこまでスターティンググリッドを上げられるかということも大きなポイントとなります。しかし、決してコンディションがいい状況とはいえない序盤のアタックながら、琢磨のタイムを約1.9秒も上回る素晴らしいタイムを記録し、マシンのポテンシャルの差をまざまざと見せつけました。

 その後、3番目アタックのヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)、10番目のルーベンス・バリチェッロ(フェラーリ)、13番目のラルフ・シューマッハ(トヨタ)と実力者がアタックに入りますが、モントーヤのタイムを上回れないまま、14番目のミハエル・シューマッハ(フェラーリ)を迎えます。
 昨年シューマッハは初開催だった中国グランプリの予選で、1コーナーでの大スピンによりノータイムに終わりました。今年もフリー走行からタイムが伸びず苦しい展開が続きましたが、注目のタイムアタックでは1コーナーから2コーナーにかけてやや膨らんだものの、セクター3ではこの時点のベストタイムを記録し、暫定トップのモントーヤを上回ることはできなかったものの、2番手につけました。

 そして、今シーズン最後の予選は、いよいよ最終組を迎えます。最終組最初の出走はジェンソン・バトン(BAR・ホンダ)。無駄のないスムーズな走りで、セクター1、セクター2とベストタイムをマークしたバトンは、モントーヤのタイムを上回り暫定トップに躍り出ます。
 そして2005年チャンピオン、フェルナンド・アロンソ(ルノー)がアタックに入ります。フリー走行ではマクラーレン・メルセデスに及びませんでしたが、全セクターでベストタイムを記録する素晴らしい走りをみせ、バトンを交わしてトップに立ちます。続くジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)は、1コーナーの進入でミスがみられたものの、セクター2ではベストタイムを記録し、アロンソのタイムには及ばなかったものの、僅差で2番手につけます。
 
 ルノー勢がこの時点でワンツー体制を築いたところで、日本グランプリで劇的な逆転劇を見せたキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)が最終出走者としてアタックに入ります。この日2回のフリー走行ではいずれもトップタイムを記録するなど、マシンを仕上げてきたライコネンでしたが、予選ではコーナリング時に修正を加えるところが見られ、結局それがタイムにも影響し、ルノーの2台を上回ることができず3番手に留まりました。これによりルノーはフロントローを独占。コンストラクターズ・タイトル獲得に向け、最高の形で決勝を迎えることになりました。アロンソは今シーズン6回目、記念すべきミシュラン100回目のポールシッターとなりました。

 結果、明日の決勝はアロンソ、フィジケラ、ライコネン、バトン、モントーヤ、M・シューマッハ、クルサード、バリチェロの順でレースがスタートされます。佐藤琢磨はジョーダンのナイレン・カーティケアンにも及ばず17番手からの出走ですが、明日の追い上げに期待したいですね。今シーズンの不調や不運を払拭する、素晴らしい走りを見せて欲しいものです。



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