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■ ブルネイの土産話
2005年08月31日(水)
タイ、マレーシア、ブルネイの3ヶ国8日間の旅行に行っていた両親が今日無事に帰国しました。タイ、マレーシアは観光も盛んで今となってはそれほど珍しい国でもありませんが、ブルネイに関しては、非常に興味深い話を聞きました。ブルネイと日本は長く友好関係を保っていますが、日本人が観光目的でブルネイに入ったのは、まだわずか1000人ほどしかいないのだそうです。
ブルネイ・ダルサラーム国は、ボルネオ島の北西部に位置し、面積は5765平方kmで三重県とほぼ同じ、静岡県で言えば伊豆半島を除いた面積とほぼ同じという小さな国です。人口は約34万人。静岡県の人口が約77万人ですから、静岡県の半分ほどしか住んでいないことになります。しかし、このブルネイという国は「お金持ちの国」として有名ですが、フィリピンなどから使用人として出稼ぎに来ている人々が、全人口のうちの約10万人を占めているそうです。
ブルネイの約8割の人が公務員で、何と4時間しか労働しないのだそうです。そして日中は暑いので昼寝をし、夜に様々なパーティやイベントなどを開いたりして大騒ぎしているようです。しかも税金はなし、公立学校・教育機関などの教育費もタダ、何とも羨ましい限りですな。
なぜブルネイがこれほどまでに裕福なのかと言えば、ブルネイには石油や天然ガスなどの資源が豊富にあるからなのです。しかもその天然資源の80%以上が、日本に輸入されているのです。ですからブルネイにとって日本は、お得意さまと言うことになるわけです。この豊富な天然資源のおかげでブルネイは小さい国ながら大きな経済力を持ち、世界のほとんどの国に大使館を持つ経済大国になっているのです。もちろんブルネイにも各国の大使館が存在しています。ブルネイという国は、まさに天然資源で成り立っているわけですね。
そんなわけで、多くの国民は広い土地に大きな家を建て、何人もの使用人を雇い、クルマを何台も所有するという優雅な生活を送っています。 実際うちの両親がホームステイした家は、300坪以上の土地に建つ宮殿のような家で、クルマはベンツが2台にヒュンダイのRV車が1台、さらに日本のトヨタの高級車を所有しているそうです。家の中には室内プール、ビリヤード場、カラオケルームなどもあり、まるで家の中がアミューズメント施設のようですな。 そしてこの家にも何人かの使用人や運転手がいたのですが、彼らが身の回りのことをすべてしてくれるので、家の住人は料理も運転もまったくしないのだそうです。
また、近くにはハイテクを利用したテーマパーク「ジュルドン・パーク」というかなり大規模な遊園地があるらしいのですが、先程述べたようにブルネイの人々のほとんどは、暑い日中は活動せず家でごろごろしているので、遊園地も夜になってからにぎやかになり、一晩中営業しているそうです。しかもジェットコースターや観覧車といったすべてのアトラクションは、客が来たら動かすようにしているらしく、日本でこんな営業してたら即潰れてしまいますな。
両親が行った時も、旅行者が来たと言うことで家には大勢の人々が集まり、一晩中カラオケをしたり遊園地に行ったりと大盛り上がりだったそうです。
ところが、この国では何と宗教上の理由で、お酒とタバコが禁止されているのです。もちろん旅行者が入国する際には制限付きでお酒やタバコを持ち込むことはできますが、ブルネイ国内では基本的にお酒やタバコを買うことができません。したがってどんなに豪華なパーティでもアルコール類は一切出なかったそうです。
また、料理はどれもチリソースのような甘いソース味がほとんどで、料理自体も油がギトギトのものが多く、ブルネイ人の多くは肥満体質なのだそうです。うーん、こんな食生活をずっとしていたら、寿命が縮むのは間違いないですな。果物だけは豊富で、大きな皿の上に積み上げられたフルーツが、好きなだけ食べてくれと言わんばかりにテーブルの真ん中にドーンと置かれていたのだそうな。
観光的な部分では、ブルネイは世界最大の水上集落と国王が居住する世界最大の王宮(イスタナ・ヌルル・イマン)が隣り合わせに共存しているのを目の当たりにできる珍しい国だそうです。その他ブルネイの最大の魅力として熱帯雨林が挙げられ、政府の方針で大規模な森林伐採は行われないため、素晴らしい経験ができるそうです。
ブルネイから帰ってきた両親から、いろいろなお土産を貰いましたが、日本の「たまごボーロ」にごまの味が混ざったようなクッキー、チリソース味のポテトチップス、さらにはマンゴーを砂糖でまぶしたドライフルーツなどの食べ物系は、どれも僕の口には合いませんでした。 しかし、豪華な箱に入った純銀製のペーパーナイフ、そして昨年ブルネイの皇太子が高校生とご成婚し、日本の皇太子様も結婚式に出席して話題になりましたが、そのブルネイ皇太子ご成約記念として製作された写真入り記念マグカップなど、「ブルネイ」と入ったものは今のところ希少価値が非常に高いのだそうです。
日本の旅行代理店などではまだほとんどブルネイのツアーは企画されていないようなので、皆さんも何かのつてでブルネイに行かれた際には、「ブルネイ」という文字が入ったグッズなどを買ってくるといいかもしれませんよ。
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