Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 気になるBAR・ホンダの来季
2003年09月17日(水)

 F1グランプリも残り3戦を残すだけとなり、ストーブリーグ(来季のシート争奪戦)も加熱してきました。現在もっとも熱いのは何といってもBAR・ホンダ、今シーズン限りでドライバー契約の切れる97年度ワールドチャンピオン、ジャック・ビルヌーヴの去就が注目を浴びています。

 ビルヌーヴのアグレッシヴでパンチ力のある走りは未だに衰えていないはずですが、長年のBARに対するシャシーへの不満とホンダエンジンに対する失望感でモチベーションが低下しており、今シーズンはチームメイトのジェンソン・バトンの後塵を拝すことがほとんどでした。バトンとBARは来シーズンも契約をしているのですが、そのバトンの相棒を誰にするか、チーム側は決めかねているようです。単純に考えればビルヌーヴとの契約を更新するのが妥当なのですが、チャンピオン経験者であるビルヌーヴは契約金が高く、資金難のBARにとってはそれが大きな足かせとなっているのです。

 今のところ、ホンダ側が強く推しているといわれている佐藤琢磨の起用が濃厚ですが、チーム代表のデビッド・リチャーズが「バトンのチームメイトは、オーディション形式で決めたい」などと言いだしたことで、話は余計ややこしいことになってきてしまいました。リチャーズによると、オーディションで候補者を走らせて、最も速かったドライバーを起用するということで、もしこのオーディションが本気ならば佐藤琢磨は、ビルヌーヴ、テストドライバーのアンソニー・デビッドソンなどの候補者に勝たなければシートは得られないと言うことになります。

 個人的には、来季のBARには佐藤琢磨が乗り、ビルヌーヴはトップチームへ行ってタイトル争いを繰り広げて欲しいと考えているのですが、トップチームは3チームとも来季のラインナップを変更しないと見られ、そうなるとビルヌーヴは引退を余儀なくされることにもなりかねません。複雑な心境です。ビルヌーヴが勝てるマシンに乗ったら、F1は間違いなく今より数倍は面白くなると思うのですが、今のところその可能性は極めて低いものと思われます。


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