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■ クルサードすねる
2003年06月17日(火)
マクラーレンのデビッド・クルサードは94年にF1にデビュー、翌95年に現在のマクラーレンに移籍し、フィンランド人ドライバー、ミカ・ハッキネンとコンビを組みました。以来ハッキネンが引退した2001年シーズンまで同じマシンで戦うも、ハッキネンが98・99年と2年連続でタイトルに輝いたのに対してクルサードは無冠。しかも多くのレースで予選・決勝でハッキネンの後塵を拝し、セカンドドライバーに甘んじてきました。
そして2002年、ハッキネンがいなくなり、晴れてマクラーレンのエースドライバーに昇格したクルサードでしたが、ハッキネンの後任としてマクラーレン入りした当時デビュー2年目のフィンランド人ドライバー、キミ・ライコネンが今度はクルサードを凌ぐ活躍ぶりを見せ、今シーズンも開幕戦での優勝以外、ことごとくクルサードはライコネンの後塵を拝す状況が続いています。 ハッキネンがいた当時、マクラーレンのボス、ロン・デニスがハッキネンを我が子のように寵愛していたことはよく知られていますが、彼がライコネンに対しても同じように接しているのを見たクルサードは、「ハッキネンが可愛がられていたのは、彼が僕よりも長くチームに在籍していて、95年には生死に関わる大事故も経験しているから納得しているけど、ロンのライコネンに対する態度と僕に対する態度は明らかに違う。これは納得できないよ。」とコメントしている。無論クルサードはベテランでエースドライバーであるにもかかわらず、ライコネンに勝てないのは立場がないが、クルサードの心中が穏やかでないのは言うまでもないでしょう。
ところがである!そのクルサードが、早くもライコネンに対して「敗北宣言」ともとれるコメントを発したのである。ライコネンは現在首位シューマッハとわずか3ポイント差でタイトル争いを演じているが、一方のカナダGPを失意のリタイヤで終えたクルサードが、今後ライコネンのサポート役も辞さない発言をしたのだ!F1シーズンはようやく半分を過ぎたばかり、いくら何でも今からライコネンのサポートを考え始めるのは早すぎはしないだろうか?この発言に対し、マクラーレンの首脳陣であるマーチン・ウィットマーシュ氏が「クルサード、まだまだやれるよ!ガンバレよ!」と励ますというか慰めるというか、とにかく異例のコメントを出している。
マクラーレンはシューマッハ至上主義のフェラーリと違い、実質的にはジョイントナンバーワン態勢を取っており、シーズン中盤までは両ドライバー共に平等にレースをする権利が与えられている。そんな環境の中でモチベーションを失ってしまっては、この先引退するまで、ずっとクルサードはチームメイトに勝つことはできないだろう。クルサード!ガンバレよ!
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