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■ パリダカの増岡がまたミラクル!
2003年03月17日(月)
今年のパリダカで日本人初の2連覇を飾った増岡浩(三菱パジェロエボリューション)が、初出場した2003年FIAクロスカントリーラリー・ワールドカップシリーズ第1戦のイタリアン・バハ2003でまたも劇的な逆転勝利を飾りました。しかも今回もパリダカ同様、同じマシンに乗るステファン・ペテランセルとの一騎打ち!増岡は第1レグのミスコースで遅れたのですが、常に射程範囲にペテランセルを置き、車をいたわりながら忍耐強く追走。ペテランセルのトラブルを誘う今年のパリダカを再現したような鮮やかな逆転勝利でした。
第2レグの最初、SS4で増岡はペテランセルを5秒引き離すトップタイムを出して「フルアタックで行くぞ」の意思表示。パリダカの終了2日前のスタートで、エンジンを空吹かしし、一気にダッシュして“勝つ意欲”をペテランセルに示したのと同じパターンでした。総合では4分32秒遅れていましたが、このタイム差は2人が普通に走ったなら埋まりようもない差です。残り20キロ地点に立っていて、ペテランセルの勝利は確実と思われました。 ところがSSのゴール地点で最初にチェッカーを受けたのは206号車。遠くから砂埃の尾を引いて走ってくる増岡車を見て、主催者の場内放送も「ペテランセルがゴールへ向かって来た」と間違うほどだったそうです。パリダカでもゴール1日前にペテランセルはトラブルで遅れ、増岡に逆転された。そんな記憶が蘇った時、ペテランセルの車がノロノロと姿を見せたのです。
ライバルのトラブルを誘って勝利を引き寄せる“ヒロシ・マジック”の再現です。「どこまで車を走らせるかが、こういうラリーでは重要です。壊さずにキチンとゴールして、いい結果が生まれます。昨日も今日も、まだ私自身には余裕がありました。しかし、もっと速く走ると今度は車にダメージが来ます。ミスコースからペテランセルに先行されましたが、2台はほとんど同じ速度です。我慢の走りが生きました」と増岡はパリダカと同じようなコメントでした。
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