るなふの日記

2007年01月15日(月) ライフェスト

14日イベント昼の部。続き。

一旦ゲキダンインははけて、新納さんのビデオレター。
あまりの長さに途中2回ほど早回しになる。(ここにも話をしたがりの方がひとり、笑)
一番可笑しかったのは、
「また『トーマ』に呼んで下さい〜、今度はエーリクで〜」
と言って役真似をしたんだけど、どうみてもそれはアンテだったです。
アンテって、役者には一度は演じてみたいと思わせる役なんだろうか……。
女の子の思考ぽくて、あたしはちょっとみてて気恥ずかしいような役だなって思うことあるんだけど。
そして、ライファー新納さんは
「最近『担当は誰にしますか?』聞かれるんだけど、倉本さんで。本当はマツシンでっていいたいけど、リアルすぎて洒落にならないから。倉本さんでv」
ということを話してた。
ええと………、リアルすぎるってどういうことですか?(汗)
そこのところ詳しく、もっと詳しくお話聞かせてください。新納さん。


『トーマ』の思い出として、藤原さんと曽世さんが話す中、初代ユーリのやまざきさんがご登場。
「随分前だから衣装の着方も忘れてた」
そうですが、背筋の伸びたストイックなゆーり振りはまだまだ健在です。
ユーリの思い出として、
「初演はものをかんがえたり後悔する暇もなく必死」
だったそうです。
さらに倉田さんがでてきて、
「今まで聞けなかったんだけど、ユーリを演じてきて、どうでしたか?」
との質問が投げかけられる。
何故今まで聞けないんだろうと思いながら、言葉にしない分、皆、あいまいなものを手探りで追求していくのが芝居の作り方なのかなとか思う。
「いろんなものがそげていって、役者としてむだなものがなくなってきた。あと人にやさしくなた」
というやまざきさん発言に胸がじーんときました。
本当に大切にその役を演じていたんですね。
もうみれないのだけど、一回だけ拝見させていただいたやまざきさんのユーリを、
そうして役者が大切に演じて、あたし達にみせてくれようとしたものを、
あたしも心の中で大切にします。

スペシャルゲストと言うことで萩尾さんがご登場。
倉田さんとオトメ対談。
トーマ、訪問者、メッシュをかいたきっかけなどについてで、前にも聞いたことがあるお話だったのだけど直接肉声で聞くとなかなかリアルに親との確執が読み取れて…。いや笑い事でなく、自分たちにも年代は違ってもそこそこある親との一度はくる完璧な対立というのが思い出されて、でもそれを作品に昇華させてしまうあたりがすごいなーと思ってしまった。
まあ、親としてはむっとしたでしょうが。
あと、訪問者のモチーフをつくってほうちしていた時に映画『砂の器』で親子で放浪するのをみて、「描かなくては!」と書き出した話が興味深かったです。
最近ちょうど東京新聞だかの連載で松竹の撮影所の話があり、『砂の器』の企画から映画になるまでが書いてあったので、それをあたしは思い出したっていう個人的なリンクもありました。
余談になってしまって申し訳ありませんが少しこの話をー。
実はあたしも『砂の器』の原作はよんだことあるんだけど、原作にはああいう放浪するような場面はほとんどないんですよ。
でも映画の企画で、製作者は
「放浪する親子の後姿をメインイメージでつくりたい」
がまずあって、それを形にしていったらしいです。
ミステリーで松本成長で、当時すでにいくつも映画化されている中、ある意味「手垢のついた」ような推理映画があたるのか?と危惧されて、けっこう反対もあったところ、あの場面を前におしだして結果として、大当たりだったことがかかれてありました。
そうしてその結果、直接ではないとしても萩尾さんにも影響があって、その時代にオスカー・ライザーの物語を描くひとつのきっかけになったことはまさに時代の偶然?必然?不思議な気がします。

話が大幅にそれてすいません。

最後は全員がでてきて、主宰の今年の上演予定発表会。
5月はシェイクスピア第二弾『ロミオトジュリエット』だそうです。
おおっとどよめきがあがり、あたしはすぐ横に役者さん達の立ち並ぶステージがいるにもかかわらず、
「ロミオは金色ブーツ?」
とmitoさんとちょっと盛り上がってしまった。
すいません!!あたしはどうしてもドリアンのロミジュリを思い出してしまうんですが、悲劇ですよね?
あんまり好きな話でもないのであたしには微妙なところですが(コラ)、夏夢をあれだけ楽しくしてくれたライフなので、お得意の悲劇をシェイクスピアでどう料理してくれるのか?それは期待してもいいな、っていうか期待しちゃうぞ〜!
夏のカナダ演劇祭はプジャールさんの新作、音だけなのでよくわかんないけど。
がっつりした会話劇なのでうえの方の人たちがでることになると思うといった段階で観客と舞台上の役者さんたち失笑。
秋の芝居は若手で高校のフィッシング部の話かなんかやるといったら、もっと失笑の輪が広がる〜〜。(笑)
舞台上でやまざきさんが山本さんにしきりに話しかける。
手振りをみて、あたしの想像アテレコ。
やまざきさん『(指差しながら)ねえねえねえ、芳樹はでるの?』
山本さん『(手でぶんぶんさえぎりながら)ないないない』
そんな感じの表情でした。
ま、あたしのみた感じなので本当はどうなのかわかりません。
やまざきさん『ねえねえねえ、俺はでれるかな?』
山本さん『ないないない』
かも。(脱兎)
冬はまだ決まっていないそうです。
でもこうしてみると倉田さんのオリジナル脚本が今年はなくなってしまうので冬こそオリジナルを一本、ですかね?
そして、
「皆様、芝居のあとのアンケートに是非、やって欲しい本などを書いてください」
とのアピールもあり。
mitoさんとyokoさんとあたしで後ろのほうで、「喪神喪神」と呟きまくる。(hahaは〜)
あたしずっと言っているんだけど、コレ、やってほしいんですよ、マジで。
「最後の一呼吸まで戦うと決めたときから、苦痛にも恐怖にも膝を折ったりしません」
なんて言う主人公かっこいいじゃないですか。曽世さんでみたいですっ。

とか思いトリップしている間に役者さんたちがぶたいからおりてきて握手&ハイタッチ会。
見た目が偉そうな態度満々なのにシャイなあたしたちは遠巻きにみつめ、楽しむ。まあ、mitoさんの陰謀で人の前に投げ出されて、とある方にハイタッチをさせていただきました。not担当様ですが、どうにもこう、……幸せーでした!!
人間って、ほんの1秒ほどの記憶でこんなにも元気になれるもんですね。


機会をつくってくださった劇団のスタッフの方々、そして役者の皆さん、本当に楽しかったです。
芝居は芝居でそれだけで満足ですが、こういうアットホームなファンクラブイベントを企画してくださるライフがまた好きになってしまいそうです。
またこういう企画があったらいいですね。
できたら何十年後にもね。
でも、まずはあたしはデイジーが待ち遠しい。


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