2007年09月20日(木) |
『流れる季節の中で』 沢田聖子 1983.3.20 |
沢田聖子ちゃんの4枚目のオリジナル・アルバム。 あたりまえだけど、ファースト・アルバムよりずっとずっとすべてにおいて進歩している。 まず歌唱力がぐんと上がっているし、色んな歌が歌いこなせるようになっていて成長振りが目ざましい。 アルバム・タイトル曲「流れる季節の中で」では、久しぶりに友達に会ったら、赤いルージュの似合う大人になっていた。私はまだ少女だと歌っている。 でも、その声は少女の声には聴こえない。しっかりと前を向いて歩き出している大人の女性の声に聴こえる。 「ドール・ハウス」私はこの曲がこのアルバムでは一番好き。 自分のことを一歩離れて見つめなおしてみる。客観的に考えてみるという歌。 それができれば大人なんだと今も私は思う。いい詩です。 「渚でアプローチ」はアイドル・ポップス風の曲なのですが、聖子ちゃんの声や歌がしっかりしていて上手いためアイドルの歌には聴こえない。 この曲は結構難しいと思う。 こういう曲がこんなに上手に歌える人だとは思っていなかっただけに、へェ〜とうれしい驚きだった。 さわやかで当時のアイドル石川秀美ちゃんあたりが歌えば大ヒットしたんじゃないかなと思えるようなキラキラソングだ。かわいい。 「ラスト・バケイション」は卒業旅行のような学生時代最後の友だちとの旅行を歌っているようだ。 遠く離れている友やいつでも会える友、それぞれの道を歩んでいく、きょうが最後の休日というさわやかな歌だ。 「何度恋しても…」はイルカっぽい曲だ。80年代のポップス系のフォークの感じが強い。 全体的にとてもまとまりのある曲ばかりで、癒されるというより真剣に聞いてしまってあっという間に終ってしまった。 なかなかの秀作だと思った。
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