私の音楽日記

2005年03月03日(木) 「月光シアター」  谷山浩子  2005.2.23

このアルバムは音楽劇の劇中歌と曲で構成されている。
とっても面白いのですが、やはりその音楽劇を見ていないために、ちょっとわからない。つかみどころがない。
するっと逃げてしまう感じ。
やはり観ていないために、一曲、一曲を単品として聴いてしまう。
ソネットのようなみじかい詩や役者さんのコーラスが入る歌は
面白いけど、わからない。何、これって思ってしまう。
ただ、わけわからないけど、単純で面白い。
その中で私は「アトカタモナイノ国」が一番気に入った。
あとかたもない、なにもないところへやっとたどりついた。
それは遠く果てしなかった。
やっとここから時計を進ませる事ができる。
あとかたもないここでやっと眠れる。とても安らかに。
これは私の解釈だけど、私もこの歌のように眠りたい。あとかたもなく。

「空の駅」もちょっと童話風の歌で空に大根畠が広がったり、駅長さんが靴、鞄、帽子を差し出したりするのは谷山浩子ワールドそのものだ。
あと、やたらとジャックが出てくる劇中歌が多いけど、何?ジャックがどうしたん?って感じでわけわからず。
その中で「道草をくったジャック」は面白い。

 僕は僕の好きなものが
 好きなものが好きだ

ってあたりまえなのに、そうはっきり言われると(ああ、そうやなあ)と妙に感心してしまった。
普段はもしかしたら、好きじゃないものまで好きなふりしているからかもしれない。
無理して、好きと違うのに、好きなふりしてそれも無意識に。
それで、この歌でハッとしたのかもしれない。

このアルバムは気にいったけど、感想書くのは本当にむずかしい。

ああ、あたしもアトカタモナイ国へ行きたい。アトカタモナクチリタイ。
 





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