私の音楽日記

2005年01月10日(月) 「Down by the Mainstreet」  浜田省吾  1985.3.4

私が生まれて初めて買ったCDがこの「Down by the Mainstreet」。
当時はまだプレーヤーを持っていないのにもかかわらず、
絶対にそのうち買うからと、CDだけ先に買うという破天荒なことしてた。
当時、社会人2年目でCDプレーヤーはまだ20万円以上だったので、
買うにはちと高すぎた。
それでも、この年の秋にCDプレーヤーは一気にプライスダウンで、
10万円以下になり、CDを買った9ヶ月後にはボーナスで買うことができた。
9ヶ月まってやっと聴けたアルバム。

浜田省吾の歌との出会いはラジオから流れてきた
♪ラ〜ブ トレイ〜ン ラ〜ブ トレイン
 よるを〜 ひいて はしれよ〜
 き〜みから〜 ぼ〜くへと あいの〜は〜しをわたれ〜よ〜
を瞬間的に気に入り、すぐにラジオに電話して曲名を聴いた高校2年の頃。
その後、あのカップヌードルのCMソングを歌い、ブレークしていった。
友人で熱狂的な省吾ファンがいたので、レコードを貸してもらって、
私ものめりこんでいった。

その後、省吾はアメリカレコーディングをきっかけかどうかは
わからないけれど、結構自虐的な詩を書くようになってきて、
熱狂的な友人の方はその自虐的なロックが気に入らないといい
私はこっちの省吾も好きと言い、意見が分かれながらも
まるですぐそこにいる友達のことを話すかのように
「省吾がこんなこと書いてた。」とか
「省吾はラジオでこんなことゆうんや。」とか結構崇拝していた。

この「Down by the main street」では、
「MONEY」が本当に衝撃的だった。
こんな歌を聴いたのは初めてだった。
世の中はお金がすべてか?と叩きつけるように問う。
私はお金がすべてなんて、昔も今も思っちゃいない。
でも、世の中にはそういう人もたくさんいる。
実際、自分の友人達も財産だけが目的で結婚した人がたくさんいるし、
ホントそれによって悠悠自適な人もたくさんいて、
ああお金によって人の人生は大きく違うなあとは思う。
でも、それはしあわせの形が違うだけであって、
お金がしあわせという人はきっとそれがしあわせなんだと思う。
いいと思う。人はそれぞれの生き方があるから。

 いつかあいつの足元に BIG MONEY 叩きつけてやる

BIG MONEYを叩きつけたい人はいないけれど、
どんなにレールからはずれてしまったって、
あたしにはあたしの道があるんですっ!と叫びたい人は今もいる。
でも、絶対にわかってもらえない。
生き方が違うから。
今までそういうことをわかってもらいたいと思っていたから
失敗していた。
人はわからないのが人だから、わかりあえる人とはぶつかってもいいけど、
絶対にわかりあえない人もいる。
そういう人とはぶつかりあっても、何も得られるものはない。
くやしく、辛いだけ。
省吾の歌を聴いていると、本当につまらない大人になりたくないと心底思う。

私は誰の言葉もきちんと受け止めたい。
それが社会や他人への大迷惑になるようなことだったら、
それはやめておいた方がいいと思うとは言うけれど、
そうじゃなければ、その人の生き方だから、
自分の思うことを言う程度で、否定なんて絶対にしない。
あなたの選択はいつも正しいと。

省吾の歌を聴いていると、どんどんコアな気持になって苦しくなったりするが、
それでも時々は聴かずにはいられなくなってしまう。

初めて買ったCDは私にとって「人生とはしあわせとはお金か?」と問う
重い重いアルバムだった。











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