2005年01月02日(日) |
「Atomic Heart」 Mr.Children 1994.9.1 |
10年前の自分の誕生日に自分へのプレゼントとして買ったこのアルバムは この10年の間に何百回聴いただろうか。 桜井さんの詞にはきれいごとに終らない何かがどの曲にも必ずある。 まず最初に「CROSS ROAD」のメロディーと詞に衝撃を受けた。 この詞はかなりもやもやしていて、優柔不断で迷っている。 でも、ここはクロスロード、別の道を行くのさとスパッと終る。 この鮮やかな終わりの切り口がなんともいえない。
このアルバムで一番好きな曲は「Over」。 これはちょっと軟弱でそれこそ ジャニーズ系のタッキーとかが歌えばさまになるような歌ともいえるが、 いやいやそうではない。奥が深い。 前向きに恋を失っていくその途中の心境を実にわかりやすく書いていて、 桜井さんの天才振りがよくわかる。 時々不思議に突拍子もない言葉を使うけれど、 それは限りなく日常であったりする。
「ラブ・コネクション」「Dance Dance Dance」にしても ただのラブソングではなく 社会を風刺していて、非常に時代を書いていると思う。 愛やエゴや情熱やしらける気持や色んな感情と供に しっかりとその時代をも書くことができる人はそうはいない。
歌唱力があるとか存在感があるとかではなく、 他人を気にせず、たたきつけるような歌詞と天才的なメロディーを持つ とても不思議な人だと思う。
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