| 2004年12月18日(土) |
「彩」 松原みき 1982.12 |
５枚目のアルバム。
これも多彩な作家陣で個性的な方達が
あらゆるタイプの曲を松原さんのために作っている。
松原さん自身も作曲３曲、作詞２曲を手がけている。
いつも松原さんのアルバムは１曲目がとても華やかに始まるが、
このアルバムは１曲目が大津あきらさんの作詞だけあって、
ちょっと大人でアンニュイな感じの曲で始まる。
”Change…愛を変えたのは
だれのせいでもないわ
Change…違う女の名を
呼んでみたかっただけでしょう
「Change」大津あきら 作詞
ちょっといつもの松原さんらしくない始まりの曲だけど、
すこしの翳りある声もとても魅力的。
２曲目の「トランプのお城」という曲も
とてもゆったりと落ち着いた曲ではあるけれど、
愛や幸せはトランプのお城のように
こわれやすいと歌っているのだと思う。
そして３曲目の「予言」で、５枚目のこのアルバムは
前回までのアルバムとは違うということをはっきりさせる。
マイナーでオリエンタルなアレンジ。
詞にも英語は使わず、あくまでサビもマイナー。
”むし暑い 夏の夜でした
泳ぎ疲れた 帰り道
貴方のJOKEに付きあって
星占いしてみたわ
黒いベールの 占い師が
冬で終わりといったでしょ
こんなにうまくいってるのに
貴方と笑いころげてたわね
秋の匂いを感じる頃に
ひとつひとつが 思い当るの
私 恐くてたまらない
予言は 二人の未来を閉ざす
冬がもう そこに来てるから
「予言」パンタ 作詞
すごくわかりやすい歌詞で目に浮かぶようにわかる。
というより、私自身がこういうことを経験しているので、
身につまされる。
もう２０年も前になるけれど、夏祭りで手相を見てもらった。
占い師さんは「ああ、冬で別れますね。」とあっさり言い放った。
そのとおり、１１月には離れてしまっていた。
その後も縁結びのおみくじで凶が出たときも
その後、だめになってしまったし、私は占いはちょっと恐い。
結構信じてしまうし、血液型も結構信じてしまう。
余談になってしまったが、次の「サラダ★SALAD」はいかにも松原さんらしい
ポップで弾むように明るい曲。
B面の１曲目「10�僖辧璽襦廚肋掌兇気鵑虜郢譟�作曲・編曲の曲で
とても気持ちよく歌っている。
”いつも 私のお願いは
かかとの分だけ 届かない
貴方わかって 恋する心はデリケート
私はヒールが苦手で履かないので、こういう発想がなかったけれど、
かかとの分だけ届かない、もうあとちょっと…という気持ってわかるなあ。
「Sugar Me」は８０年代に私にとって最も危険で
きわどい作詞家だと思っていた小泉長一郎さん作詞の、
これもちょっときわどい詞で
やっぱり、松原さんはこういう歌が似合う女性でうらやましい限り。
英語の発音が本格的な感じで、この巻き舌は天性のものなのでしょう。
このアルバムで一番松原さんらしいと思うのは「Bay City Romance」で
これも大津あきらさんの作詞。
これもちょっと異国情緒にあふれ、詞もおとなしい感じだけど、
目の前に夜景が広がるような感じの曲で、横浜に行きたくなる。
帰れなくなるような気持になる。
ラストの「ミセス」は松原さんの曲でシンプルで静か。
松原さんはこういう曲も書くんだなと当時しんみりした。
全体的にオリエンタルな雰囲気のアレンジでファンの間では
愛されているアルバムではないかなという気がする。
今頃松原さんは天国で、大津あきらさんや大村さんと一緒に
楽しく歌っているのかしら。
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