私の音楽日記

2004年10月30日(土) 「君と歩いた青春」  太田裕美  1981


このアルバムには伊勢正三さん作詞、作曲のあの名曲「君と歩いた青春」が収録されている。
この曲以外の曲は全部裕美さん作曲。詞はいろんな人が書いている。
これまで裕美さんが特に歌が上手いと思ったことはなかったけれど、
このアルバムを聴いてすごく上手いなあと初めて感じた。

最初の「セカンド・ランー二番館興行ー」はフォークソング調で始まるが、
サビからオーケストラもかぶさり、大きく盛り上がる。

「雪・一信」はちあき哲也さんの詞で、つぶやくように歌う歌で、
雪がしんしんと積もる音が聴こえそうな曲。

 ”好きになればなるほど あんな日々がもどかしくて
 
  女だもの ただ、たしかめあえた胸の何かより
  いつもそばに ああ いられるようになりたかった
  So you miss me… I miss you

5曲目、LP時代のA面最後の曲は作詞も裕美さんで思いがこもっている。

 ”一度きりの青春 悔いはない
  あなたがいて 歌があれば
  他に 何も いらない

「あなたのそばに…」

「くちぐせ」「Smile」「恋はミステリー」は裕美さんらしいポップでカラフルな曲。

ラストの「サヨナラの岸辺」が私は一番好き。
これは松本隆さんの作詞で松本さんの本音かなあと当時思いながら聴いていた。

 ”別れを口にしないのは
  たぶんまた逢える気がするからね
  この店を出て潮風にあたれば
  そこはサヨナラの岸辺

  好きになるのがこわかった
  これだけは正直な気持ちなの
  あなたの腕をすり抜けて逃げれば
  そこはサヨナラの岸辺

このアルバムには私の大好きなアレンジャー大村さんと大好きな作詞家のKUROさんが参加されている。
お二人とも早くに亡くなられてしまった。
このアルバムのクレジットを見ると万感の思いがこみあげてしまう。


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