2004年10月28日(木) |
「こころの扉」 高木麻早 1975.7 |
中学生の頃に気に入っていて、針飛びだらけの盤になるほど聴いたアルバム。 高木麻早さんの声はふっくらとしていて、それでいて音域が広いようで、 低い声はしっかりとしていて、高い声も消え入りそうな声でなく、 自然にのびていく声。
このアルバムは全曲麻早さんの作曲で詞は色んな方達にお願いしたようだ。 麻早さんの音楽はフォークというよりちょっとカントリーっぽいと思う。 悲しい歌や静かなバラードでさえもリズミカルに弾んでいる。
シングルヒットした「すりガラス」。 この歌は麻早さんが歌っていくうえで、思い悩んでいる時期に作られた曲ということらしい。 窓の外がみえそうで見えないすりガラスに ご自身の気持ちを照らし合わせてみごとに気持ちのもやもやを表している。 しかしこういう歌でさえ、重たくならないところが麻早さんらしい。
「旅じたく」はウィッシュの伊豆丸礼子さん作詞で失恋の歌。 ”あなたがいなくても さびしくはないのよ という歌なのだけど、弾んで弾んでいかにも楽しそう。 高音もきれいで、ピアノも弾んでいる。
唯一「さようならの詩」は静かな愛の歌。 この曲だけが静かに語っていてアルバムにメリハリを与えている。
「不思議な気分」 この曲は別れた人を思い出して、もう一度やりなおせるかしら…という とても不確かなどういう状況なのかよくわからない歌だけれど、 これを聴いているとなぜか安らかな癒されるような気がする。 まさに「不思議な気分」になっていく自分を感じてしまう。 このアルバムはどの曲も不思議な安らぎを与えてくれる私にとって異色のアルバム。
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