2004年09月26日(日) |
「親愛なる者へ」 中島みゆき 1979.3.21 |
79年のアルバム。私はこのアルバムからみゆきさんの歌をよく聴くようになった。 それまでは特に好きではなかった。 1曲目の「裸足で走れ」でこの人は詩人だと思った。私は学生運動は経験していないけど、学生運動の匂いがした。 2曲目の「タクシードライバー」はすぐに絵が浮かんだ。失恋して泣きながらタクシーに乗り込んだ女性と運転手さん。運転手さんは悪いと思って無関心を装う。 「狼になりたい」もすぐに絵が浮かぶ。狼になりたいでも決してなれない。 「断崖ー親愛なる者へー」はなんて力強い歌だろう。断崖で強い風をうけながら立ち尽くす人。
”風は北向き 心の中じゃ 朝も夜中も いつだって吹雪 だけど 死ぬまで春の服を着るよ
「泥海の中から」これも力強い。
”ふり返れ 歩きだせ 悔やむだけでは変らない ふり返れ 歩き出せ 明日は少し ましになれ
「ましになれ」というこの一言にひかれてしまう。
「片想」は歌詞を間違って歌ったものをそのまま収録している珍しい楽曲。 間違っているのにそのままにしたという事は、よほど歌入がよかったんだろうか。
このアルバムは生まれて初めて詩人の歌を聴いたなあと思ったアルバム。 印象的。
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