私の音楽日記

2004年08月19日(木) 「アネモネ」  水越恵子 1988.6.5

丁度今の時期、夏の大人の女性のアルバムです。

水越恵子さんの声は少しかすれ気味の特徴のある声です。
私はデビュー当時はそれほどファンではなかったのですが、
3rdアルバム「アクエリアス」あたりから大好きになり、丁度親友も恵子さんファンになったので、二人でコンサートにも行きました。
コンサートは圧倒的に女性ファンが多かったです。
恵子さんはちゃんとプレゼントを受け取ってくれる方で、
プレゼントを渡した女性ファンがうれしくて泣き出す光景を何度も見ました。
普通、ファンからのプレゼントは受け取らないものですが、恵子さんのお人柄を感じました。

このアルバムの1曲目は「葡萄棚の下で」という歌です。
この歌は”甘く香りたつ葡萄棚の下であなたの夢を聞かせてよ”と語りかけています。
ちょうど今頃から葡萄棚があちこちで作られて、うちのまわりでは車庫の屋根を葡萄棚にしておられるお家がたくさんあります。
車庫はこの歌の雰囲気ではないのですが、葡萄棚の車庫を見ると、
この歌を思い出します。

このアルバムは夏の始まりに発売されたアルバムで、
「夏草の道」「風の中の九月」「八月の雪」とはっきりと夏を意識した曲が並んでいます。
「夏草の道」ではさわやかに過去を振り返ります。

 ”私だけが 立ち止まる 夏草の道”

私の家のまわりや通勤途中はアスファルトの道が多いものの、
ちょっとわき道にそれると、まだまだ草が生えている道がたくさんあります。
時々、わざわざでこぼこの草だらけの道を走ってみますが、
桜並木と川をながめながら、でこぼこ道を走っていると舗道された道とは違う
風の香りを感じます。
そのとき、よくこの歌を思い出します。

一番好きな曲はラストの「八月の雪」。
日本では絶対に八月には雪が降りません。

真夏の八月に突然彼から忘れてほしいと投げかけられた
夏の舗道に舞う雪
後ろ姿が 白い陽ざしににじんで
という歌です。

この主人公は真夏の突然の別れ話に目の前が真っ白になり、
八月なのに雪が降るのが見えたのでしょう。
都会の真夏の並木道が浮かんできます。

夏の恋が秋に終わるという歌はよく聴きますが、
真夏に終わってしまう歌はあまり知りません。
それだけに印象的なのかもしれません。

水越恵子さんの歌もとても好きです。



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