林心平の自宅出産日記

2005年03月13日(日) 大誕生パーティーが開催される 38週5日目

 3/4の日記についての訂正があります。法律上、事業主と労働組合との協定があれば、
「労働者の配偶者で当該育児休業申出に係る子の親であるものが、常態として当該子を養育することができるものとして厚生労働省令で定める者に該当する場合における当該労働者」
を育児休業の対象外とすることができるのだそうです。
 明日、総務の人に言わなければなりません。
 そういえば、おととい、昨年入ってきたばかりの若者に手伝ってもらって仕事をしていたのですが、その人にこんなことを言われました。
「産休とるんですか」
「産休じゃないよ。育児休暇だよ。でも、そのことよく知ってるね」
「うわさになってますよ」
 そんなことになっているとは、思ってもみませんでした。でも、申請第1号なのですから、みな、関心があるのかもしれません。若者は続けてこう言ったのです。
「制度があるのなら、とったらいいって思います。ぼくもとりたいです」
「そうだよ。前例ができれば、もっと、当たり前のことになるよ」とぼくはこたえました。
 

 さて、ここからが本題です。
 本当の誕生日は3/14なのですが、今日は、日曜日なので妻の大誕生パーティーを開催しました。なにしろ、家族だけでケーキを食べる、といったものではなく、友人を呼んで、盛大にお祝いをするのです。
 2月も中頃になると、妻は、「今年の誕生日はどんなかなあ」とひとり言を言いはじめます。妻は、バレンタインデーという日は、「私の誕生日まであと1か月になった日」としか認識していません。当然、3/14はホワイトデーではなく、「私の誕生日」だと思っています。それなのに、世間ではチョコレートだのケーキだのと騒いでいるので、いよいよ対抗意識が燃え盛るようで、ぼくとしても、お祝いに力が入るのです。昨日の夜は、3時まで、料理の下ごしらえをしていました。

 いよいよ当日です。掃除をすませ、朝ごはんを食べてから、ぼくは子どもたちと最後の買出しに出かけました。昨日は、バスに乗って大買出しに出かけましたので、今日はその補足のようなものでしたが、重要な品が残っていたのです。
 デパートにつくと、食料品売り場は、まさにホワイトデーまっさかり。数々のお菓子を求める、たくさんの人でにぎわっていました。両手に子どもたちをひきつれ、その中に分け入っていきました。買ったものは、カステラ2本でした。

 家に戻ると、次々にお客様がいらして、いよいよ大誕生パーティーが開始されました。
 本日の献立は、妊婦向けに和食にいたしました。

鶏の丸(がん)の鍋仕立て・・・鶏の丸、しいたけ、ちくわぶ、たけのこ、大根、かぶ、春菊
  辰巳芳子『あなたのために』より
菜飯天ばら・・・あさり、ねぎ、大根とかぶの葉、ご飯
  辰巳芳子『辰巳芳子の旬を味わう』より
キャベツとセロリの甘酢漬け

 デザートは、ケーキです。さきほど買ってきたカステラと、昨日用意した生クリームといちごを使って、ドーム型にしたてます。食卓の上で、みんなでわーわー言いながら、よってたかって作ってもらいました。クリームを泡立てる班、いちごを切る班、カステラを切って、ガラスのボールに敷きつめる班、それぞれの力によって、カステラがケーキに変身していきます。子どもたちもやる気まんまんで、いちごを切りました。
 こうして、とても立派に大きい、いちごケーキができました。食卓について、ろうそくに火をともしました。まーちゃんは、いっしょうけんめい、ろうそくの効果を高めようとして、カーテンを閉めて回りました。それから、「ハッピーバースデー」の歌を歌いました。妻は、まるで、はじめて友達を呼んで家で誕生会を開いてもらった人のように、素直に嬉しそうに笑っていました。

 夜になると、パーティーには来られない遠方の友人からもお祝いが届きました。まるで、スターのようです。

 まず、妻の後輩から、ワインが2本届きました。手紙には、「素敵な誕生日を迎えていることでしょうが、そこに添えてください」と素敵な言葉が書かれていました。30歳をすぎて、こんなにお祝いをしてもらえる人って、そんなにいないのではないでしょうか。

 次に、意外なところからお祝いの言葉が届きました。ぼくがメールをあけると、妻宛のメールが届いていました。それは、なんと、はるばるアフリカからのものでした。妻の同級生で、現在はチュニジアで働いている友人からの「お誕生日おめでとう」でした。
 しかも、この「自宅出産日記」を読んでいて、妻の誕生日のことを思い出したと書いてありました。「思い出した」というところがみそだと思います。妻の友人で、妻の誕生日がいつだか知らない人はいないのです。
 ともあれ、なんだか、ぼくまで嬉しくなってしまいました。どうもありがとう。素晴らしい誕生日になりました。

 ちょっと待てよ。本当の誕生日は明日でした。妻は「明日はどうやって過ごそうかな」と言っています。


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