林心平の自宅出産日記

2004年10月30日(土) 子どもの記憶

 19週(5か月後期)になり、妻のおなかも大きくなってきました。3歳6か月の下の子まーちゃんに聞きました。
「こうやって、おなかの中に入っていたの覚えてる?」
「うん」
このことは、何度も聞いたことがあるのですが、いつも、覚えていると言います。
 次に、5歳9か月の上の子ぷーちゃんに聞きます。ぷーちゃんは、まーちゃんを自宅出産した時に、生まれてくるところをじーっと見ていました。
「まーちゃんが生まれたときのこと、覚えてる?」
「覚えてない」
 2歳のときの記憶はないようです。強烈な体験を子どもと共有したと、ぼくは思っているのですが。
「でも、今度の赤ちゃん、しーちゃんが生まれてくるのは覚えてるね。でも、まーちゃんは覚えていないかもしれないね」
 すると、妻が言いました。
「覚えていなくても、その体験がまーちゃんという人を作るんだから、いいんだよ」
確かにそうだと思いました。
「覚えているかいないかってことは、そんなに大事じゃないのかもしれないね」
 子どもたちに教育しようと思って自宅出産を選んでいるわけではないのですが、出産の場にいたことを、子どもたちがどう受けとめるのかということには興味があります。それに、体験が人を作るのだとしたら、命の誕生も含めた様々な体験をすることは意味のあることでしょう。
 ぷーちゃんは、まーちゃんが生まれるとき、夜遅かったので眠っていたのですが、もうすぐ生まれるという頃、一人で起きてきたのでした。


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