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木津未来会議の日記
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2009年12月03日(木) 議会をもっと開かれたものにの請願、採択ならず

12月議会が始まりました。

比較的議案が少ない12月議会です。委員会の研修報告や組合議会の報告で始まりました。報告者によって、その詳細度がまちまちです。1時間を過ぎた報告のあとの休憩中に、傍聴されていた市民の方から「直接議会を傍聴して、いろんな議員さんがおられるのがよくわかりました。勉強させてもらっています。」、「もっとコミュニケーション能力を学ばないといけないなと感じました」などとの感想をいただきました。議会という場所にとって、市民の方の目線は重要とまたまた感じた感想でした。

議案説明や質疑の後、請願の審査がされました。
昨年12月議会に提出され、私が紹介議員となった「木津川市議会の透明性と活性化を求める請願」が1年の継続審査を経て、ようやく議会に戻ってきたというものです。

木津町の時にも、住民投票条例が継続審査された経験を持っています。そもそも議会は会期はその議会開催中との大原則があります。すなわちその議会中に答えを出すというのが原則なわけです。
それを1年以上かけて、審査をし、委員会が出した結論は反対というものだったのです。

委員長報告のあと、市民の願いに賛成する議員として委員長に対して質疑をしました。

くれは 「昨年11月25日に提出された請願が、1年以上の継続審査を経て、先ほど委員長より委員会のとおり、不採択すべきものすなわち、議会の透明性と活性化を求めた請願は反対との報告でした。
そこで、お聞きします。
1点目は、京都府議会が改正によって会議規則に位置づけた会議は何かをご報告、また、府内市議会で会派幹事会を会議規則に位置づけているところはどこかのご報告をお願いします。

2点目は、継続して十分審査を尽くしていただけるとの思いで請願者の方々は、請願審査がされるたびにメモをとりつつ、傍聴されていました。継続審査の理由は何か、明快にお答えいただきたいと思います。

3点目。請願項目の1つは『会派幹事会・広報委員会を会議規則に位置づけよ』です。広報編集委員会は特別委員会であり、正式な会議であることが明らかになりました。
2つめは『委員会はこれを公開するを条例に盛り込んで』ですが、これについても委員会は原則公開されていますので、請願項目のうち、すでに現状が採択されているものを多く含みます。
にも係らず、不採択です。今回不採択としたのは、どの項目に対してなのかご報告ください。」


委員長は議事録を見つつ、丁寧に答えていただきました。委員が改選されているため、その当時の質疑内容などを紹介いただきました。


くれは 「会派幹事会を会議規則に位置づけたところも、そうでないところもあるというのが、調査や研修を通してわかったことです。その上で木津川市の議会として、市民の議会の透明性と活性化を求める願いにどういう結論を出すかというところであります。

11月26日の議運における大西委員の発言は、『会派幹事会に出席してみて、調整の場、会派に持ち帰る会議であると、よって現実的には公開しないでいい。』また、宮嶋委員の発言は、『請願の趣旨は認める。継続審査してきたのは、幹事会への参加を認めていない会派に属さない議員の問題を整理する必要があったから。」というような意見でした。
また、昨年2月12日の曽我委員の発言は『会派幹事会の中身は、たいしたことは話していない。メモも取っていない』とでした。

そもそもこれらから推察するに、会派幹事会はあくまでも協議・調整の場であり、何かを決定する場所ではないということをなのかどうかお聞きします。」

委員長は、これ以上の答えを求められても、委員長の個人的な意見となってしまうので、と言われたので、

さらに、私は
「そもそも会派幹事会は正式会議ではないのだから、議会運営について調整はできない、何を協議・調整している場なのでしょうか。お聞きします。また、今後議会改革とあわせ、この問題についても検討していくことでいいでしょうか。」と再々質問をしました。

委員長からは、今後については、そのような委員の意見がありましたとの紹介があり、質疑は終了しました。

その後、討論にうつり、
まず、請願に反対の曽我議員が
「会派幹事会に参加していたものとして、会派幹事会は、調整会議である。今まで水面下でしていたものがようやく定まった場所で調整されるようになった。これを公開すると、さらに違う所での調整が必要となる。会派に入っていない人には、結果のみを報告しているのだから。オンブズマンが何でも公開と言っているが。請願には反対である。」というような内容のものです。

次いで、私からの賛成討論。
「地方自治法の要点は、請願趣旨にもありますように普通地方公共団体の議会の議員の活動のうち、議案の審査や議会運営の充実を図る目的で開催されている各派代表者会議、正副委員長会議、全員協議会等について、会議規則に定めることにより、議会活動の範囲に含まれ得ることを明確にしようとするものであります。
総務省通知には、「遺漏のないように配慮せよ」となっていて、すでにある会議を漏れなく位置づけよというのが趣旨であります。

現在の会派幹事会は、正式の会議ではなく、任意のものです。よって、事務局職員が出席し、意見を述べたり次第を作成したりできる位置づけのものではありません。

ましてや議案の審査又や議会運営に関し協議や調整を行うのは、上位法である地方自治法や議会会議規則に基づき設置されている議会運営委員会や全員協議会であって、それらを上回ってはなりません。

会派幹事会を正式な会議としないということは、意見調整という名目で議会運営に関わることの調整はできないということです。

現在の木津川市の会派幹事会が何をどのように話されているのか詳細は、私の立場ではわかりませんが、市民や会派に属さない議員が傍聴できない会議では、表に出したくないことで重要な問題を協議するいわば根回しが主の会議をしているのではとの疑念をもたれることになるやもしれません。

今、議員の活動を含め、議会のあり方にも疑問をもたれています。議会不要といわれないためにも、市民に対して胸をはって説明責任を果たさねばと思われます。行政に対して、説明責任や公正、公平を求めるなら、議会は自ら範を示す必要あると思うからです。市民の皆様に聞かれてまずいから公開しないのだと勘ぐられないためにも、会議の公開は必要です。

会派の代表者会議のメモも公文書と規定されているという判例も出ている現在です。正式な会議でなくとも法的には議員で構成している会議メモは公の文書と位置づけられてしまうわけです。

質疑で明らかになったように、広報編集委員会は正式会議であり、傍聴可能なわけです。会議の公開も全員協議会も含めて原則公開されています。

あとは、会派幹事会を正式会議として位置づけ、市民に説明できる木津川市議会となってほしい、その願いを受け入れ、請願への賛成討論とします。
ぜひとも、1歩も2歩も先をいく木津川市議会を求めて議員の皆様の賛同をお願いします。」

と討論をしました。

その後採決に移りました。
共産党の4人を含み、賛成は5人。賛成少数により請願は採択されずとなりました。

1年以上も審査途中の報告もありませんでした。その意味で、審査の長引いた理由やその過程を十分に市民の皆様にお伝えしてほしい、その思いもあっての質疑、討論を経て、結果は採択されず。

請願の中身を時間をかけて、しっかり審査されるのは歓迎ですが、水面下の調整会議がさらに必要となるし、傍聴者がいると会派間の忌憚のない意見調整ができないから・・というのは納得できないなと感じたのでした。
会派幹事会で調整されている中身によるのですというのが私の主張です。
議員懇親会をどうするのかとかなら問題ないのですが、議会運営例えば、議会のインターネット中継にかかわる事前調整だとか、政務調査費の問題とか、議会運営の課題についてなどを調整しているとしたら、それが問題ですよということです。




木津未来会議