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| 2009年11月13日(金) | 山城病院組合議会での一般質問 |
第2回病院組合議会定例会の報告です。
私は木津町時の後半の2年と木津川市前半の2年を西部塵埃処理組合議会に入っていたので、病院組合議会の決算議会は初めてです。その上、山城病院組合議会は、一般質問もあるので、市民の方にいただいたご意見を検証して質問しようとのぞみました。
内容は、「今年9月に救急車を呼んだけれど、近くの山城病院で受け入れられなく搬送時間がかかって受け入れされたものの、結果は残念なものとなってしまった。なんで山城は受け入れを拒否したのか」というものでした。
事実を確認するのために、事前に中部消防に話を聞きにいきました。救急搬送の現状や当日の受け入れ件数、過去2年分の搬送のデータも資料としていただいたり。また、現場の医療従事者のかたがたにもお話をお聞きして、私なりに状況を整理しつつ、質問を構成して望みました。
以下は、要旨です。（くれはのメモより）
くれは 「救命救急医療の拠点病院としてより一層の進展を求める」として、質問します。
今、地方の病院では医師不足が深刻化し、診療科の閉鎖や縮小、病院の閉院などが相次いでいます。背景には、平成１６年に臨床研修制度が改正され、研修医が自由に研修先の病院を選べるようになったことがあるといわれます。この制度により、研修医が都心に集中したため、地方の医師が減少し地域医療が崩壊寸前に陥ったといわれています。地域住民に大きな不安感をもたらしている医師不足、公立山城病院もその方向の真っ只中にあるといえます。
そういう事情がある一方、地域の救急救命医療、災害医療の拠点病院としての役割と責務をもつ公立山城病院が住民の期待と要望にさらなるこたえられるようにとの思いで質問します。
２００９年３月に策定・公表された「公立山城病院の今後のあり方について」、すなわち「パワーアッププラン」には、地域の救命医療体制の中核的な役割を担う病院として、急性期医療の受け入れを強化する方向を打ち出されています。そして、７対１看護体制やＤＰＣ（入院費包括払い）ダイアグノシス プロシージャー コンビネーションなどの手法も取り入れて、さらに改革をされているように感じます。急性期病院、すなわち、緊急もしくは重症な患者を中心に、入院および手術等、高度で専門的な医療を２４時間体制で行なう病院、山城病院として戦略的な人員配置を整えながら、病院の魅力を打ち立てようと種々の方法を実践されていることは理解できます。そこで、プラン公表後半年を過ぎた現在の救命救急の現況と課題について問います。
�ゝ澣渕屬任糧汰�状況の20年度と21年度の推移はどうなりましたか。
�△修里Δ繊¬覺屬亮�け入れ状況はいかがですか。
�３綾�系の救急患者の夜間受け入れ体制及び状況はどうなっていますか。
�ずＧ�9月11日の夜間救急搬送受け入れの状況はどうでしたか。
（ここまでは、事前に通告している内容です）
管理者（河井木津川市長）��20年度9月で991件、21年同時期で1037件。�■沓亜鵑�夜間の受け入れ。��24時間対応で外科は対応してもらっているが、整形外科医不在のため、交通事故の受け入れなどは制限をしている状況であります。
部長？��9月11日当日は、夜間受け入れは5時04分、7時24分、1時54分、2時21分の4件でありました。7時24分受け入れの患者さんは、かかりつけ医からの紹介で、緊急カテーテル手術を6名で実施していました。
（この回答を聞いて、メモにとりつつ、再質問をしたのが、以下です。）
くれは２０年と２１年の比較ではそれが増加したということは、喜ばしいことです。搬送の受け入れが年々減少し地域外に搬送される、つまり地域外依存が高まっていただけに、改善されたのは、3月16日から実施の内科の夜間救急受入制限の効果あると思います。
夜間に受け入れを制限した、コンビに感覚での受診診療などという言葉で表されるような診察が横行することで、医師の労働環境の悪化による仕事への熱意が低下し、結局魅力ある職場、医師として働き甲斐のない職場になっていく、そんなマイナスの連鎖を中断させることに繋がったのかもと感じます。つまり、夜間における山城病院は重症患者のための病院として、積極的な戦略を打ち立てた結果であると認識しました。
とはいうものの、外傷系の体制は残念ながら夜間には取れない状況に依然あります。先に管理者が言われたように、整形外科医の確保なしには、対応ができないからではありますが、患者の方にとっては、救急対応は他の病院でしてもらったものの、その後のリハビリなど通院などを考えると、なぜ近くの山城病院で受け入れてもらえないのかと思われることは必須であります。
また、9月11日の件については、詳細にお伝えしていただきました。
緊急のカテーテルの治療のため夜間救急の受け入れをストップしていたということでした。当然入院患者の急変や急を要す手術をされている状況で、新たな救急患者を受け入れる体制はとれなかったことは、理解ができます。
ただ、目の前にある病院への受け入れが不可能であった現実がおきていたのだということは、お伝えしたい。
時間的な重なりから、山城病院の受け入れストップ、そしてその後の２病院の搬送不能を経て、最終的に木津川病院へ搬送されたが残念な結果となった事実があるわけです。目の前の山城病院があるのにとの事実のみをもって、信頼関係が崩れることもあるわけです。
今回私はこの案件を調査をしたことで、相楽中部消防としても山城病院としてもその役割と責務を果たすべく行動されていた、けれど偶然が重なりこのような結果となったことがわかりました。しかしながら、受け入れを拒まれたというような風評にと繋がる危険性も存在することはおきたわけです。
その上で、信頼される急性期病院としての山城病院が特徴を打ち出されることを２点、提案します。
山城病院を利用される方には,もちろんですが、そうでない方への広報が不足していると感じます。
たとえば、HPですが、院長ごあいさつには、
「京都府南部の公的中核病院として、対象となる全ての人々から｢信頼される高度な医療を提供すること」を使命に専門職としての誇りを持ち、職員一同情熱を持って取り組んでおりますので、引き続きご支援のほどお願いいたします。｣とだけあります。
これでは、具体的にどのような病院であるのかという記載が見えません。これはHP上の問題だけではなく、組織として「医師」の立場にたっての地域の医療を考え、行動することが必要であります。それはもちろん住民も含んでのことですから、そういう意味における、情報発信をしていただきたい。
兵庫県の柏原病院ですが、小児科のコンビに受診をやめようと市民が行動され危機を救った例もあります。
たとえば、山城病院の理念としては、『救急から在宅まで何時いかなるときでも対応します』「急性期病棟」から「リハビリテーション」までを地域での役割であると認識し、担っている病院ですと。急性期病院とは、緊急もしくは重症な患者さまを中心に、入院および手術等、高度で専門的な医療を２４時間体制で行なっている病院のことであり、リハビリテーションとは、急性期の治療が一段落した後で、病状の回復が期待できる期間のリハビリテーションを積極的に行ないますというような積極的なアピールが足りないように感じます。
また７対１看護体制やＤＰＣ制の取り組みなどについてもされているようですが、HPではまったく記載されていません。わかりやすい記述で山城病院内にとどまらない形での積極的な広報に取り組んで、広くアピールすべきだと思います。
また、素人考えではありますが、開放病床を設けてはいかがでしょう。開放病床は、「かかりつけ医」である医院の先生と当院の主治医が共同して診療にあたることができる病床です。
開放病床に入院されると、かかりつけの医師が当院に赴き当院の主治医と共同で診療や指導を行うことができ、今までの診療内容等を当院主治医へ詳しく伝えて頂けますし、かかりつけの医師が入院中の診療内容を充分に把握することができます。このことによって、退院後に、かかりつけ医院でも診療が効果的に行うことができます。このような取り組みを研究されてはいかがでしょう。
医師は、技術向上ができる病院に集まる、病床事例がある研修できる病院に集まるといわれています。きちんとした情報提供と住民の議論があれば、地域医療の再生に繋がるし、地域にとってかけがえのない医療を継続していくことにつながると思います。
ぜひとも私たち議員も含めて、地域の医療を考え、行動していくことが大切だと思いますのでより積極的な取り組みを一緒に。
管理者HPなど広報について、積極的に取り組みます。
院長も手を上げて回答してくれました。
開放病床などについては、医師会等とも相談しなければ・・・といような。
また、高負担でも環境を作ってほしいというのなら、できますけれど・・・というような。
議事録ができたらまた検証をしますが、今回の救急現場の調査より見えたことは、マスコミなどが「受け入れ拒否」とセンセーショナルな見出しで記事にしている救命現場の実態は、受け入れたいけれど受け入れられない、ぎりぎりの状態でやっている現場をかいまみました。だからこそ、市民の私たちにできることは、コンビニ診療をしない、山城病院で働きたいと言われる医師を大切にしていこう、そんな思いを持ちました。
ご意見お聞かせください。
