引越して、しばらくパソコンをしない日々。 何ものにも縛られない日々は、心地いい。 雑音を気にせず自分の好きなことだけをする。 日中は、三島、谷崎、鏡花を耽読し、 夜はプルースト。 時を紡ぐような生活が素晴らしい。
朝、半身浴をしながら読書をするのが 日課になりつつある。 半身浴のために早起きする。 文庫本のよさは、どんな所でもよめるというのが魅力 「仮面の告白」読了。
最初、読んだ時とは随分と印象が変わる。 ボードレール「悪の華」をもう一度読み返したくなる文章。 三島はかなりフランス文学に精通していたのだろう。 バタイユ、ボードレール等のデガダンスに。
ミケランジェロが生み出すような肉の美。 インテリのひ弱な体でなく、粗野で無知の活力に溢れる肉体に 魅せられる三島の気持ちは分からないでもない。 浅黒い肌に光る汗、脇の草叢。
悪徳はまるで美酒を飲んでいるように、酩酊させ、 漆黒の夜に熱い血潮を吹き込んでくれるようだ。
三島の悪徳はほんの少しのエッセンス程度だけど。
谷崎の方がエレガントかな。
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