りえるの日記

2007年08月09日(木) 魔女

ミシュレ「魔女」は、中世にいかにして
魔女が発生したか。
中世の美しい詩の裏側に潜む、貧困、迫害、
未来のない生活。
それを打破するには、悪魔に魂をあずけ、
魔女になるしかなかった。復讐と民衆の影の支配者。
反面、魔女と定義される女性は、
憎悪と嫉妬の対象であり、美しいというだけで、
「魔女」だと囁かれる。
終わりのない村社会。

盛んに行われた火刑は、民衆により、罰せられたばかりでなく、
修道女のように、限りなく続く倦怠に終止符をうちたくて
みずから妄想を口走り、死へ急ぐ者。

何が悪いか定義づけるのではなく、
中世における必要悪ではなかったのかと思わせるような内容。

こういう事を知識として知っておくのも面白い。

ミシュレの後は、デカルト「方法序説、情念論」


 < 過去  INDEX  未来 >


りえる [MAIL]

My追加