ミシュレ「魔女」は、中世にいかにして 魔女が発生したか。 中世の美しい詩の裏側に潜む、貧困、迫害、 未来のない生活。 それを打破するには、悪魔に魂をあずけ、 魔女になるしかなかった。復讐と民衆の影の支配者。 反面、魔女と定義される女性は、 憎悪と嫉妬の対象であり、美しいというだけで、 「魔女」だと囁かれる。 終わりのない村社会。
盛んに行われた火刑は、民衆により、罰せられたばかりでなく、 修道女のように、限りなく続く倦怠に終止符をうちたくて みずから妄想を口走り、死へ急ぐ者。
何が悪いか定義づけるのではなく、 中世における必要悪ではなかったのかと思わせるような内容。
こういう事を知識として知っておくのも面白い。
ミシュレの後は、デカルト「方法序説、情念論」
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