ボルベール(帰郷)を見に行く。 アルモドバル監督。 ペネロペ・クロスの妖艶な美しさ。 深い赤色と花。 女性が不幸に出会っても強く、 男は欲望に溺れ、弱い存在。 私が好きな監督は、いつも潔い女性を描くのが上手い所が 共通していると思った。
待ち時間にロラン・バルト「恋愛のディスクール」 恋愛についての言葉、行動を様々な引用や 日常の会話で分析している。 フロイト、「若きウェルテルの悩み」、プルースト等 聞き慣れ親しんだ書物や作家の文章の抜粋。
「底なしの淵にしずむとは、しばし催眠術にかかっているようなもの かけられた暗示が働き、おのが身を殺すことなく 消滅せよと命じるのだ。だからこそ、この底知れぬ深淵に あの甘美さがあるのだろう」
底なし淵に沈むという言葉に 惹き付けられるのは、心地よき死に恋する甘美が あるからだ。
言葉を理解することは、芸術活動に必須。 言葉の裏の想像力の手助けになると思う
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