そよ風


2005年01月18日(火)

阪神大震災から十年を迎えた昨日、とてもきれいな虹を見た。
午後2時40分頃、ちょうどこのPCに向かっていた時、
フと顔を上げると、レースのカーテン越しに、目に飛び込んできた虹。
くっきりと、空に浮かんでいた。

まるで、私へのプレゼントみたい♪

あわててデジカメを持って、窓に駆け寄ると、
もう1本の虹が、並ぶようにうっすらと現れ、
一瞬だったけれど、空に浮かんだ二本の虹。

ちょうど、前の道を通りがかった御近所のYさんに、
「虹が出てますよ! ほら!」と上を指差した。

「まあ、さっきテレビで、神戸に虹が出てると言ってましたよ。
 きっと、今日はアチコチに虹が出てるんでしょうね」とYさん。

「今日は変な天候だからですね、きっと。
 さっきパラパラと降った小雨の影響ですよね。」

すると、Yさんが
「今日はね、虹の橋がアチコチに架って、
 亡くなった人達がコチラに渡って来てるのですよ。」

ああ、そういうことかー

それから、しばらく思い出話。

「息子がね、あわてて起きて来て(お母さん、大丈夫?)って言ってね。
あの時、あの子は、まだいたんですよ」

震災から約三年後、31歳という若さで突然亡くなられたひとり息子さん。
当時同居しておられた綺麗なお嫁さんも里に戻られて、
Yさんは、今はひとりぽっち。

ほんとうに束の間の虹。

話している間に、急に灰色の雲がムクムクと湧いてきたかと思うと、
雨がこぼれ始めた。


 < 過去  INDEX  未来 >


nogiku [HOMEPAGE]