阪神大震災から十年を迎えた昨日、とてもきれいな虹を見た。 午後2時40分頃、ちょうどこのPCに向かっていた時、 フと顔を上げると、レースのカーテン越しに、目に飛び込んできた虹。 くっきりと、空に浮かんでいた。
まるで、私へのプレゼントみたい♪
あわててデジカメを持って、窓に駆け寄ると、 もう1本の虹が、並ぶようにうっすらと現れ、 一瞬だったけれど、空に浮かんだ二本の虹。
ちょうど、前の道を通りがかった御近所のYさんに、 「虹が出てますよ! ほら!」と上を指差した。
「まあ、さっきテレビで、神戸に虹が出てると言ってましたよ。 きっと、今日はアチコチに虹が出てるんでしょうね」とYさん。
「今日は変な天候だからですね、きっと。 さっきパラパラと降った小雨の影響ですよね。」
すると、Yさんが 「今日はね、虹の橋がアチコチに架って、 亡くなった人達がコチラに渡って来てるのですよ。」
ああ、そういうことかー
それから、しばらく思い出話。
「息子がね、あわてて起きて来て(お母さん、大丈夫?)って言ってね。 あの時、あの子は、まだいたんですよ」
震災から約三年後、31歳という若さで突然亡くなられたひとり息子さん。 当時同居しておられた綺麗なお嫁さんも里に戻られて、 Yさんは、今はひとりぽっち。
ほんとうに束の間の虹。
話している間に、急に灰色の雲がムクムクと湧いてきたかと思うと、 雨がこぼれ始めた。
|