そよ風


2005年01月17日(月) 眠れない理由

久々に眠れない夜を過ごしてしまった。

夜、寝床の中で読書をするのは、昔からの習慣、
でも布団にもぐり込むのは、最近はいつも夜中の十二時前後、
たいてい、数ページ読んだところで、たちまち意識朦朧となり、
コテ〜ンと朝5時過ぎまで眠りこけてしまう。
だから、一冊の本を読み終えるのに、やたら何日もかかる今日この頃。

土曜日、「火の粉」(雫井脩介著)を読み始めた。
読書に没頭したいために、わざわざ早く寝床に着いた。
そして時間のたつのを忘れて、夢中になって読んだ。
真夜中になっても、いつもの眠気はいっこうに訪れなかった。

読み終えたのは、いったい何時頃だったのだろう。
「草木も眠る丑三つ時・・・」という言葉が、ピッタリの感じだった。
シーンと冷たい暗闇が迫ってきたかと思うと、
突然、強烈な恐怖心が襲ってきた。

ミステリー小説は、真夜中に深読みしない方がいい。
これが昼間や夕方だったら、本をバタンと閉じて、
食事の支度、洗濯物の処理など、家事やテレビに紛れて、
すぐに現実に戻ることができる。
真夜中の布団の中では、恐怖シーンが頭の中で何度も反芻されてしまう。
それに加えて、暗闇は恐怖心を倍増するようだ。

しかし、怖いミステリーだったなぁ。
一家惨殺事件で無罪判決を受けた被告が、
その裁判官の家の隣に引っ越してくる。

そして・・・

私は、その後も、眠れなかったよ。
おトイレに行きたいのに、怖くて行けなかったから。
(ちなみに、二階のトイレは、寝室のすぐ隣)
すっかり恐怖心に支配されてしまったアカンタレ。
幼い二児の母親をやっていた時代が、
こんな自分にあったなんて信じられないよ。

もう、夜中にミステリーを読むのは止めようと、何度も思った。
昼間だったら、そんなに怖くは感じなかっただろう。
いいえ、昼間でもなんでも、暫くミステリー小説から離れよう。
これからは、もっとホンワカした小説を読むことにしよう。
なんて、いろいろと、寝返りをうちながら考えてしまった。

でも、やっぱり面白かったよ! 「火の粉」


 < 過去  INDEX  未来 >


nogiku [HOMEPAGE]