毎週金曜日の夜は、公民館での太極拳の練習に通っている。 先週の金曜日のこと、接近中の台風22号の影響なのか、 雨がショボショボ降る暗い夜だった。 いつものように、町役場の駐車場に車を停めようとした。 夜だから、当然、だだっ広い駐車場はガラガラ。 なのに、私はいったい何を考えていたのだろう。 ガラすきの駐車場なのに、一番隅っこに停めようとした。 出口に近いその列だけは、一番奥しか空いてなかったのだが。
ボーっとしてたかも知れない。 なんせ、翌日は大事な初顔合わせ、 ちょうどその時間くらいに、台風が直撃という予想に、 いろいろ心配していたのも確かだ。
シャラシャラという音にハッと気付くと、金網のフェンスが暗闇の中に突然現れた。 シマッタ! 擦ったかな・・とあわててバックしようとハンドルを切った途端、 溝にすっぽり前のタイヤがはまり込んだ。 ・・・ええっ? こんな場所に溝なんか、あった??
こういう場合、どうしたらいいのだろう・・・ 哀れな車の周辺をウロウロするだけの私。 そうだ、近くに消防署があったっけ・・・ 消防署の方に御出動をお願いしなければいけないのかなー
と、そこへ若い兄ちゃん風の男性が、突然現れた。 「どうしたんですか?」と尋ねてくださる。 夜なので、顔は、はっきりわからなかったけど、 私にとっては、天からの使者! とってもイイ男に見えたのは当然のこと。
あわれなマイカーの姿を見て、すぐに仲間を呼んで、 引き上げてくださった。 フェンス際で、作業も大変だったと思うが、さすが!! 助けてくださった4人の奇特なお兄様達は、 明日からのダンジリ祭りの練習に来ていた、野田青年団の人達。 力の強いのは当然!
なんでもない所で、フェンスに当たったまま、タイヤを溝に落として、 なんともカッコ悪くて恥ずかしかったが、 助けてくれた人達の善意がほんとうに嬉しかった。 特に、向こうから「どうしたんですか?」と、来て下さったことが、嬉しくて嬉しくて!
人が困っているのを見かけても、なかなか自分の方から声をかけることができない私だから、 なおさら感激してしまったわ。
(暗闇だから、若い女性とまちがえたんやろか・・)なんて、ヒガンダ考え方はしません。 私は、素直に喜んでます。
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